地球温暖化の原因は人類の活動に起因するとする確率は95%
ブログ管理人
診断の結果、病状は今後どれくらい悪化するかは予断を許さない。原因は生活習慣に有る事は明確である。しかし、患者はその生活習慣を変えようとはしない。
豊かになった工業先進国は化石燃料を燃やし続け地球環境を傷めることを止めようとしない。地球温暖化は深刻さを増し、気候の狂暴化による、干ばつ、台風、竜巻、大雨、洪水などによる損害は年ごとに巨額になり、将来の大きな負の遺産となっている。
2009年のローランド・エメリッヒ監督の終末映画「2012」のような、地球規模の急激な破壊はまだ起きていない。環境学者達は、この映画のような事にはならないだろうとしている。しかし、学者の中には地球環境負荷がある一定のレベル「ティッピング・ポイント」を超えた時に、何かが引き金となって、ドミノ倒しのように災害の連鎖が起こり、それが世界に広まって地球規模の同時大災害が発生する可能性は有るとする人たちもいる。
今回IPCCが7年ぶりに国連に提出した第五次評価報告書(AR5)は、世界3000人以上の環境・気象学者の論文を精査し、数百人の科学者がまとめ上げたもので、この地球温暖化は95%の確率で人類が引き起こしたものであるとした。これは科学的知見であり、これを政治的に操作する事は許されないとしている。
5%の不確定要素が有るということは、医学の世界においては、ある薬の効果には5%の不確定要素が残っていると言う場合、治療効果有り判断され、治療薬として認めらる判断基準である。
病状が悪化することでどのような症状がでるかは予想する事はできないが、重篤な状態で病気は間違いなく進行している。治療法は大量に燃やしている化石燃料を大幅に減量することである。高脂血症の患者に、低カロリー食にする様に処法をしているのだが、太った患者は一向に食生活を変えない。これが今の地球の状態である。
今回のIPCC、AR5の報告は、これまで環境懐疑派に与えていた議論の余地を無くし、懐疑派の議論を封ずるもので、その意義は大きい。
|