米国エネルギー省主催のソラー十種競技会の優勝校はウィーン大学のチーム
プレスリリース、2013-10-14カリフォルニア発
この大会は、世界の大学で建築を学ぶ学生たちがゼロエネルギーハウスを建築して、その省エネ性能と快適性を競うもので米国エネルギー省の主催で2002年から開催されており、これまでに参加した学生は延べ17000人に上り、未来の低エネルギー社会を築く技術者を作っている。本年の競技会はカリフォルニア州オレンジ郡アーヴァィン(Irvine)で、10月3日から13日まで開催された。
競技は10のコンテストから成り立っている為にソラー十種競技と呼ばれており、設計、エンジニアリングの技術力、建設価格、快適性が評価される事は言うまでも無いが、その住宅をどのように消費者にアピールして、顧客を集めて、販売できるかまでの建築家としての総合的なプロデュース力を競う。
各コンテストが100点満点で、総合で1000点を競う。今回は世界から19校がエントリーしたが、19棟の住宅は全て消費エネルギーより発電エネルギーの方が多かった。優勝したウィーン大は951.9点、2位はラスベガス大で947.6点、3位はチェコ工科大で945.1点であった。
コンテストは(1)建築設計 (2)市場性 (3)施行 の三つはそれぞれの図面、スペック、省エネを各専門家が評価する。(4)コミュニケーションでは、チームのホームページ、プレゼンテーション、説得力、見学者への応対、見学者用資料が評価される。(5)価格は、見積もり、材料、施行、工期、等が専門家により評価される。(6)快適性は、室温は22〜24度C、湿度は60%以下であること。(7)温水供給は43度C以上の湯を10分以内に60リットル供給できること。(8)家電は、冷蔵庫1〜4度C、冷凍庫-29〜-15度C、洗濯機はバスタオル6枚が会期中に8回洗濯でき乾燥できること。食器洗浄機は8セットを会期中に5回洗える事。(9)エンターテインメントは、照明、6回の調理ができるキッチン、8人の客を招待するディナーパーティーを2回、TVやPCが毎晩使えること、ホームシアターは審査員を招いてムービーナイトを行う。(10)エネルギーバランスは最低でもゼロ・エネルギーである。
ちなみに、日本の大学からは参加は無かった。
ソラー十種競技のホームページ(英文)のURL: http://www.solardecathlon.gov/index.html
|