2100年には98%の海岸の生物が死滅する
ホノルル発ENS 2013-10-18から、
2100年には、海の酸性化、海水温の上昇、低酸素化、そして生物学的生産性の低下により世界の海岸の98%の生物は死滅すると言う研究結果が、ハワイ大学生物学部のカミロ・モーラ(Camilo Mora)教授らによって発表された。
これらの生物学的変化は人類の活動に起因する地球温暖化によるもので、その影響は人間の経済活動に利用されている所ほど大きい。世界中で地球温暖化の影響を受けない海岸は、ほんの僅かしか残らない。
生命システムへの影響は計り知れなく大きい。種の絶滅、特定種の個体数の激増、種毎の個体数の変化、種の体のサイズの変化、種の豊富さの減少、生命システムと環境システムの相互関係の変化等多岐にわたる。
モーラ教授らは世界28ヶ国の研究者の協力を得て、環境モデル、生化学、海洋学、社会科学を縦断する形で研究を行った。この報告書は最新の科学誌「PLOSバイオロジー」に掲載された。
人類の経済活動が自然環境、特に沿岸部に与える影響は大規模で強力であり、人類への食糧供給、漁業、観光などの経済活動に大きな影響を与える。
今回の研究で使われたモデルは、IPCCの第五次評価報告書(AR5)で使用されたものが使われた。数値的に評価されたものは、CO2濃度、気温、PH、酸素濃度である。シナリオとしては現状維持で2100年にCO2が900ppmとなる場合と、環境負荷緩和策が取られ2100年にCO2が550ppmに抑制される場合の二つでシミュレーションが行われた。2つ目のシナリオは現在直ちに緩和策が実行される必要がある。
<以下略> 原文(英文)URL:http://ens-newswire.com/2013/10/18/climate-change-to-cause-massive-ocean-damage-by-2100/
現在、台風27号が日本へ向かって北上中であるが、太平洋の水温はまだまだ高い為にこの後も台風が発生する可能性は大きい。来年の海面温度は更に上昇し、もっと数多くの台風が生まれることだろう。
最も即効性が有る対策は、建築物を外断熱、断熱窓等で高断熱構造に改築して、暖冷房エネルギーを少なくする事である。建築の低エネルギー化は短期間で実行可能で、効果はてきめんに出る。30〜60%の省エネが可能である。建築物は全消費エネルギーの40%であるので、12〜24%の省エネとなる。新しい箱モノを作って景気対策をやるのであれば低エネルギー化が先である。これをやると電力会社の売り上げが、たちまち12〜24%下がるが、電力会社が規模を小さくすれば済む事である。これがエネルギー転換なのだ。 |