UNEP(国連環境計画)とインターポールが環境犯罪を連携して取り締まり
UNEPニュースセンター、2013-11-06ナイロビ発より、
環境犯罪というのは、不法な禁止動物の輸出入、不法伐採、オゾン層破壊物資の製造・使用・輸出入・大気への放出、廃棄物の不法投棄・輸出入、不法漁獲などの国際的な犯罪が年々増加し、組織化され、その手口は巧妙化している。
環境犯罪は全ての社会にわたって影響を及ぼしているが、特に貧困国や貧困層社会にはびこっており、人権侵害、暴力、紛争、マネーロンダリング、汚職、国際犯罪組織と深い繋がりを持っている。
象やサイの密漁による象牙、サイの角の輸出入に代表される、自然動物犯罪は年間150億から200億ドル(1兆5千億〜2兆円)規模と言われ、これは不法貿易の中で、不法薬物、不法入国援助、武器に次いで4番目に大きな金額である。
調査によると、禁止動物と禁止植物(木材)を取り締まる事は、これらの密輸ルートが薬物、武器と同一ルートである場合が多く、犯罪組織に大きな痛手を与える事になる。
UNEPの推定によると、2006年からオゾン層破壊物質のCFC(クロロフルオロカーボン)類が14,000トン、金額にして6千万ドル(60億円)相当が、途上国に密輸入されている。
電気機器廃棄物は、年間5千万トンが排出されているが、そのうち適切に処理されたりリサイクリングされたりしているのは10%に満たず、殆どは途上国に運び込まれている。
不法漁獲は年間1千万トンから2千6百万トンと推定され、これは正式に認可された漁獲量の最大15%にあたることになる。
UNEPの自然動物保護部門は象牙とサイの角の密猟と密貿易を追跡しているが、今後インターポールと密接に連絡を取り合い、情報の共有化を行う事で、警察力の集中化、税関体制の強化、効率的な裁判の進行を促進する事で、国際犯罪組織を取り締まって行く。
UNEPの原文(英語)URL: http://www.unep.org/newscentre/default.aspx?DocumentID=2755&ArticleID=9686&l=en
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