COP19: 石原環境相、恒例NGOとの面談断る
毎日新聞 2013年11月21日 10時00分より、
【ワルシャワ阿部周一】ポーランドで開催中の国連気候変動枠組み条約第19回締約国会議(CPO19)で、現地入りしている石原伸晃環境相と国際NGO(非政府組織)との恒例の面談が開かれないことが21日、分かった。石原氏側は「時間が取れなかった」と説明。NGO側は「国内外の市民の意見を聞く機会を持つべきだ」と批判している。
環境相と国際NGOの面談は、1966年のCOP2以来続いてきた恒例行事で、中止されるのは初めて。世界850以上の環境団体などで作る国際NGO「クライメート・アクション・ネットワーク(CAN)」のメンバーらが、温暖化対策への取り組み強化を求める要望書を直接手渡すなどしてきた。
CANに加盟する日本の環境団体「気候ネットワーク」によると、NGO側は石原環境相がワルシャワ入りする前から外務省や環境省を通じて面談を依頼。返答がないため18日に再度依頼したところ、「時間が取れない」と断られたという。
日本政府は、2020年までに温室効果ガスを2005年比3.8%削減する新目標をCOP19で発表した。京都議定書の基準年(1990年)比で3.1%増となるため、NGO側は面談の場で国内外の批判的な声を伝える予定だった。気候ネットワークの平田仁子理事は「新たな目標に対する海外の見方は非常に厳しい。その声を直接聞いてほしい」と訴える。
環境省は「調整したが時間が取れなかった。他の経済団体との面談もできておらず、NGOだから拒否したわけではない」と説明している。
原文URL: http://mainichi.jp/feature/news/20131121k0000e030134000c.html
日本の後退発表に批判が集中
今朝のNHKニュースによると、南アフリカの交渉団の代表は、20日、記者会見で、「日本の決定は、悪い影響をもたらす。最初に策定した目標を実行するよう求める」と述べ、日本の対応を批判した。中国政府の代表を務める国家発展改革委員会の解振華副主任も、「とても残念だ。われわれが求めているのは行動であり、結果だ」と話した。ドイツのアルトマイヤー環境相は「今、この時期に目標を下げるべきではない」と述べ、日本の対応にかかわらずドイツをはじめヨーロッパ各国はより野心的な削減目標を目指す考えを強調した。
COP19の開始と同時にフィリピンが超大型台風30号で被災した事を受けてフィリピン政府代表団のサノ氏は、涙ながらに会議での実りある結論を求め、祖国の同胞との連帯の意味からハンガーストライキに入るとし、議場の空気を一変させた。石原環境相のスピーチはその会議に正に水を差すものとなったと思える。 |