ダンテの森    
22 Nov 2013 11:12:05 am
進む中国、日本は後退
一気にグリーン経済への改革を進める中国、環境対策は後退の日本
気候ネットワーク COP関係(国際交渉速報11月20日号)より、

 会場内でも中国パビリオンはひときわ人の出入りが激しい。18 日の地域レベルの排出量取引制度(ETS)セミナーも満席だった。

 中国では、国家発展改革委員会の指示に基づいて、7 つの省・市が試行的ETS に着手している。深圳市、広東省、上海市のそれぞれで進展があり(深圳市はすでに今年6 月から本格導入)、これまでに排出量の把握、方法論の構築、規制制度の整備などを進めてきていることが報告された。いずれの制度も、電力を始めとした大規模な排出源をカバーし、その地域内の排出の5〜6 割をカバーする。

 遵守制度も罰金があり厳しい。深圳市の副市長は「大量排出事業者は追放する」と威勢がいい。また興味深いのは、直接排出と間接排出の両方を対象にしている点だ。供給側で古い石炭発電所を順次止め、需要側のインセンティブで石炭による電力の消費とCO2 の削減を図るという。もちろん現時点の試行レベルではキャップの緩さなどの問題はあるだろうが、EU やカリフォルニア州の排出量取引制度の経験を踏まえ、制度設計は入念で、ETS の導入が大規模排出者の削減の最大のかつ費用効果的な手段だと迷いがない。

 さらに、深圳市に続き、来週、北京市と上海市のETS が本格始動すると、ここワルシャワで発表された。冒頭に挨拶した解振華国家発展改革委員会副主任は、国レベルでも、国内排出の6 割をカバーするエネルギー多消費6000 事業者のデータベース構築など、ETS の準備を始めていること、先の大会でETS に関し改革を進めることが了承されたと紹介した。

 カリフォルニア州環境保護庁のロドリゲス氏も驚いていたが、カリフォルニア州で6 年かかったことを6 カ月でやってのけている。中国は動き出すと早い。そして、すでに国内削減のための政策導入も意欲も、日本はずい分先を越されてしまった。

原文URL: http://kikonet.org/theme/archive/kokusai/COP19/Kiko_COP19_No.3.pdf
カテゴリー : 他メディアより | Posted By : dantesforest |
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