先月11月は地球規模に見ると大きな変化が見られた――NOAA発表
アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、2013年11月の地球規模の気象分析結果を発表した。この発表は月例で行われているものであるが、今回の発表には地球温暖化の影響を示す記録的な数字が目立つ。
●2013年11月の地表と海面を総合した平均気温は20世紀の100年間の平均気温である12.9℃を0.78℃上回り、過去134年間で最高となった。
●地表温度は、20世紀の100年間の平均の5.9℃を1.43℃上回り、過去2番目の地表温度の高い11月となった。海面温度は、同じく平均の15.8℃に対し0.54℃上回り、2009年11月とならび過去3位の記録となった。
●地表・海面を総合した9月〜11月の3カ月間の平均気温では100年平均の14.0℃を0.68℃上回り2005年に次ぐ過去第2位の記録であった。
11月の世界の異常気象は次の通り
アラスカ 1918年に記録が始まって以来の多い降水量を9月〜11月に記録した。
米国西部 2013年1月〜11月は記録的な降水量の少なさであった。カリフォルニア州では過去最少を記録した。
北極海 1979年に始まった人工衛星による結氷量観測史上最低を11月に記録した。
オーストリア 11月は2002年に次ぐ記録的な降水量で、各地で洪水が記録された。
スペイン 1985年に次ぐ記録的な寒さの11月であった。
ロシア ロシアが記録を取り始めた1891年以来、最も暖かい11月を記録した。
フィリピン 台風30号は瞬間最大風速88メートルで、10メートルの高潮を伴って中部を襲い6000人の人命を奪った。
オーストラリア 9月〜11月の平均気温は1961年〜1990年の30年間平均を1.57℃上回る記録であった。
南極大陸 1979年始まった人工衛星による結氷量観測史上最少量を11月に記録した。
人の体温の平均は36.5℃であるが、地球の気温の平均はほぼ15℃である。僕たちは体温が1℃上がると気分が優れず、2℃上がると頭がふらふらして立ってはいられない。地球にとっては0.5℃の差は大きい。病む惑星・地球。
原文(英文)URL:http://www.ncdc.noaa.gov/sotc/global/2013/11/ |