皆様のお陰で、2013年一年間ブログ「ダンテの森」を休まずに続ける事ができました。心より感謝いたします。
ブログ管理人
2013年は日本の環境政策は全く進む事は有りませんでした。安倍内閣は経済成長一辺倒で、環境問題は先送りにし11月のワルシャワのCOP19では地球温暖化ガス排出削減目標を大幅に下げて世界から大いにブーイングを受けました。
6月には大気中の二酸化炭素の量が400ppmを超えた。これは有史以来と言うより300万年前から産業革命が始まる200年まえまでは250ppm付近で上下して来たものが、この200年間増え続けてとうとう400ppmを超えてしまった。人類の営みに起因すると言ってまず間違いない。そして、大気中の二酸化炭素濃度と地球の平均気温の関係も過去数万年のデータから関連が有ることが分かっており、過去数千年はほとんど偏差が0であったものが、1800年ころから100年間に0.6℃上がっている。200年で1.2℃である。
1.2℃くらいどうってことないと思われるかも知れないが、海水の平均温度はだいたい15℃位であるが、これが1℃変わると大変に影響は大きい。1℃の温度差は場所によって異なるが、数千kmも移動した事になり生態系に与える影響は大きく、今年は北海道でサンマが大量になったり、マンボウまで上がったりしたことを見ても分かる。人間でも平均体温の36.5℃が1℃上がって37.5℃になるだけで、ブログ管理人などは頭が痛くなる。だれでも気分は悪くなると思う。地球も同じである。
名古屋大学大学院環境学研究科では臨床環境学と言うことをやっている。これは地球を患者に見立てて、その原因系を探る「診断型分野」ことと解決の方法を探る「治療型分野」に分けて行う研究である。これまでは、気象学、化学、工学、経済学などばらばらであったものを診断と治療に分けて行う事で、新たな展開が期待できる。
今年の良いニュースは、米国と中国が本気で環境問題解決に乗り出したと言う事である。米国や中国のように広大な面積を抱えていると当然、気候の狂暴化もあちこちで現れてくる。日本のように国土が狭いと気象変化を国内で感じる事は少ない。その為もあってか、米国、中国共に国民が気象の狂暴化を肌で感じてそれが地球温暖化に取り組む世論を高めているのでは無いかと思われる。いずれにしても、米中の2大国が本格的に環境に取り組む事の意義は大きい。
来年3月には、いよいよ待望の「ファクター5」が出版される。乞ご期待。
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