来る3月25日、ファクター5日本語版が刊行
ブログ管理人
ブログ管理人と日本語版翻訳プロジェクトチームの合わせて5人が、2012年4月からほぼ2年間の歳月を費やしてドイツ語版から日本語版に翻訳をした、ドイツの環境学者エルンスト・ウルリッヒ・フォン・ワイツゼッカー教授の「ファクター5」が明石書店から刊行される。
「エネルギー効率の5倍向上をめざすイノベーションと経済的方策」と言う副題は、全く夢物語などではない。エネルギーを5倍に使う方法は既に確立されており、グリーン経済への技術的準備はとっくに終わっているのである。しかし、莫大な化石エネルギーを掘り出し、運搬し、消費することで今日の経済の多くが成り立っている事こそが問題なのである。エネルギー需要が1/5になれば、現在のエネルギー産業、電力会社、エネルギー設備産業は1/5で済む事になり既得権益の多くが失われる。その為に、これまで洋の東西を問わず真剣な省エネ策は検討すらされる事がなかった。
本書では、パートI においてエネルギーと資源を5倍に使う技術的方法を分野別に多くの事例を上げて、全て既存技術で可能である事を報告している。パートIIでは、市場経済と国家がお互いの利益を守りながら、グリーン経済へのパラダイム転換をする方法を提案している。
従来の専門書の枠を超えて、一般読者にもお読み戴けるようにと翻訳には工夫をしたつもりである。環境問題・エネルギー問題に取り組んでいる人、これから環境問題に取り組もうとしている人、中央・地方政府・政党の政策立案に携わる人には是非一読してもらいたい。もちろん、一般読者にもお読みいただきたい。
全国の書店、Amazonなどで3月25日から販売される。本体価格4,200円+消費税。
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