ダンテの森    
05 Apr 2014 12:13:19 pm
原発廃炉技術の輸出
新たな核リスクを拡散する原発の輸出より、廃炉技術を確立して輸出すれば国際貢献となる。
管直人オフィシャル・ブログ 2014-04-03より、

 今日朝、民主党の経産部門と東電原発対策本部の合同会議に出席。原子力賠償機構に事故を起こした原発の廃炉支援を加える法案について説明を受けた。

 メルトダウンを起こし、メルトダウンした燃料が圧力容器の外まで出たメルトスルー事故は福島原発事故が世界で初めて。その廃炉は極めて難しい。

 3月のドイツ訪問の時にオブリッヒハイム原発の廃炉作業の現場を視察。事故を起こしていない通常の原子炉の廃炉作業であったが、圧力容器内の部材は極めて放射能の線量が高く、放射能を抑えるために水中での作業で、金属片を一つ容器に入れるのにもモニターテレビを見ながらの遠隔操作で、相当の時間を要していた。

 溶けた核燃料である燃料デブリは極めて放射線量が高く、それを圧力容器と格納容器から取り出す作業は想像を絶するくらい難しい。今回の法律では機構に事故炉の廃炉支援のための部門を作り、民間から50人ほどの専門家を集めて研究開発を進めるという。廃炉作業本体は事故を起こした電力会社が実施するという。はたしてこんな体制で本当に事故炉の廃炉が進むのか。

 燃料デブリが内部に残っている原発はそれ自体非常に危険な存在。デブリが漏れ出れば再度大事故になる。

 デブリを取り出すにはロボット技術など相当難しい技術開発が必要。電力会社にそうした技術はない。どちらかといえば電機メーカや機械メーカの技術。電力会社任せにするのではなく、イギリスの原子力廃止措置機関(NDA)のような専門機関を作り、その下で能力の高い企業を集めた事故炉廃炉のための技術開発の体制を組むべき。

 原発の輸出ではなく、原発廃炉技術の輸出こそ日本が目指すべき方向だ。

原文URL: http://ameblo.jp/n-kan-blog/entry-11812270004.html

 オブリッヒハイムは南ドイツのポルシェやベンツの工場を有するバーデン・ビュルテンベルグ州の北端のネッカー河畔に位置する。1969年から商業運転をしていた加圧水型原子炉で357MWの出力であった。2000年の緑の党―社民党の連立政権時に廃炉が決定され、2005年に停止、2007年から解体作業がはじまっており、2020年までに完了する予定である。現地には情報センターが有り見学者を受け入れている。
カテゴリー : 他メディアより | Posted By : dantesforest |
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