記録破りのグリーンボンドの第一四半期:9兆円が発行。
Climate Bonds, 2014-04-01より、
この第一四半期はグリーンボンドにとって記録破りであった。9兆円と言う発行額は四半期としては記録破りで、本年度発行総額を20兆円としていた金融アナリストは急きょ予測を40兆円に上方修正した。
そもそも「グリーンボンド」とは何ぞやと言う人の為に説明すると、グリーンボンドは、調達された資金が地球温暖化問題や、環境、持続可能な農業部門などに貢献する分野への投融資に利用されることを前提として発行され、環境に配慮した社会の実現を支援するための債券でである。
投資家から預かった資金は、地球環境保護に貢献する分野への投融資に使用される。投資家は、グリーンボンドの購入を通じて、世界規模の環境問題対策へ貢献することができると言うものである。
新規発行者、新規通貨、新規引き受け会社、新規分野から発行者など、この3ヶ月間にグリーンボンドに急に参入が増え、グリーンボンド・インデックスも作られた。発行金額ではこれまで通り開発銀行がリードしたが、その金額は4.9兆円にとどまり、その他は企業からの発行であった。開発銀行は2007年からグリーンボンドの発行を続けており、企業の発行は2013年11月に始まったばかりであるので、この伸びは大きい。
●新規銀行:カナダ輸出開発銀行
●新規発行企業:トヨタ、ユニリーバ、SCA、TD-Bank
●初の運輸分野のグリーンボンド:トヨタがABSと共同で電気(EV)及びハイリッド車(HEV)開発と
EVとHEVの購入ファイナンスの資金としてのグリーンボンド発行を行った。
●新規通貨:GBP(英国ポンド)、CHF(スイスフラン)
●Solactiveよりグリーンボンド・インデックスが報じられた。
第一4半期の発行高ランク
1. 欧州投資銀行:2.9兆円
2. トヨタ:1.7兆円
3. 世銀:1.3兆円
4. ユニベイル-ロダムコ:1兆円
5. TD銀行:4520億円
市場経済もやっとグリーン化への流れとなって行こうとする兆しとするならば、それは歓迎すべきことである。大事な事は、これらの資金が必要としている開発途上国により多く流れて行くような仕掛けを作ることである。
原文(英文)URL:http://www.climatebonds.net/2014/04/record-breaking-q1-9bn/ |