第一実業、米アクセスエナジー社の小型バイナリー発電装置を国内製造へ
環境ビジネス.jp 2014-05-02より、
総合機械商社の第一実業は、アクセスエナジー社とその親会社であるカルネティクステクノロジー社と、小型バイナリー発電装置の日本における独占的製造権取得に係わる契約を締結した。
バイナリー発電機は、排ガスや温泉熱水等の熱を沸点の低い代替フロン等の冷媒に熱交換し蒸気化、蒸気になった冷媒ガスの力でタービンを回転させ発電する。今回第一実業が製造するモジュールは、出力がグロスで125kW、熱源の温度は120℃-176℃(MT)のものと82℃-104℃(XLT)の2種類。有機作動流体はオゾン層非破壊型の冷媒を採用している。モジュール重量は2,948kg、サイズは287cm×127cm×203cm。
また、独自の技術である磁気軸受けを採用した高効率な熱回収システム(商品名:Thermapower™ Organic Rankine Cycle(ORC)モジュール)を採用している。
アクセスエナジー社は、米国カリフォルニア州セリトス市に本社を置く会社であり、それまで未利用であった商用および産業用設備からの小規模な排熱あるいは圧力を効率良くエネルギーに変換するシステムの開発、製造、販売、保守を行っている。
第一実業は、今回の日本国内における独占的製造権取得により、本装置に関わる日本国内での製造、販売、サービスの一貫体制を作り、他販売代理店との連係を強化させ、地熱、温泉熱、焼却廃熱、一般工場廃熱等の未利用熱エネルギーの有効活用を検討している日本国内の企業・自治体向けに、国内仕様として最適化させた小型バイナリー発電システムの拡販を図る。
同社は各種産業用機械のトップサプライヤーとしてグローバルに活動を行っており、再生可能エネルギー関連設備や環境対策設備の販売を通じ、環境負荷低減の面において社会に貢献できる環境創造商社を目指す。
原文URL: https://www.kankyo-business.jp/news/007647.php
ドイツの環境学者ワイツゼッカー博士の「ファクター5(明石書店刊)」によれば、現代の経済はエネルギー浪費の上に構築されたものであり、正しい方法で使うことで現在の豊かさは犠牲にすることなくエネルギーと資源消費を1/5にすることが可能であるとしており、ことさら再生可能エネルギーのさらなる開発が必要になるとはしていない。しかし、都市排水や工業廃水などから熱エネルギーを回収して発電すれば、これまで捨てられていたエネルギーのリサイクルとなる優れた方法と言える。 |