ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2014
地球を救え!部門を見てきた。
ブログ管理人
俳優の別所哲也さんが1999年から主宰する短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」は、米国アカデミー賞公認国際短編映画祭で、グランプリ受賞作品はアカデミー賞にノミネートされ、今回は世界114の国と地域から合計4666作品が応募された。この映画祭に2009年から開設された「ストップ!地球温暖化」部門が2013年から「「地球を救え!部門」として生まれ変わり、2014年度は世界から集まった117作品の中から8作品が上映された。
1. エストニア「命の循環(Communicating Vessels)」3”45 アニメーション
2. スペイン「アイスクリーメン(Creamen)」11”50 クレイアニメーション
3. イラン「人生燦燦(Ray of Gratitude)」18”00 実写
4. 英国「行け行け、エコ活動(Prolyphic & Buddy Peace – Go Green)」3”00
人形劇とアニメの組み合わせ。
5. アイルランド/英国「小さな賢者たち(Wee Wise Words)」5”00 アニメ
6. ドイツ「緑のエネルギー(Green Gold)」13”00 実写(フィクション)
7. 英国「凄く深〜い話(Awfully Deep)」12”29 実写(フィクション)
8. 日本「薪とカンタとじいじいと(Firewood, Kanta & Grandpa)」16”06 アニメーション
ブログ管理人的には、6番が一番プロットがしっかりしていてメッセージ性も強く、さらに娯楽性も十分で何度も腹を抱えて笑わされて良かったと思うのだが、受賞したのは、一番主張が無い気の抜けたサイダーのような6番の作品であった。6番の作品のスポンサーが大手のエネルギー企業であったのも気に喰わなかった。
これら8本の映画はいくつかの型に分けられる1. 2. 7. は、お先真っ暗型で、4. はCSR等と誤魔化しをしている大企業批判型、6. は反米型、3. 8.は、自然は良いなと思わせるホンワカ型であった。ブログ管理人が気に入った6.はターゲットが米国に絞られており受賞にはふさわしくないと言う事であろう。応募された114作品の中にはもっと骨の有った作品もあったことであろう。全作品を見てみたい気がする。問題提起と現状批判に終わっているのがほとんどであるが、進むべき道筋と解決策を提示するような作品が出てくるの期待したい。監督の皆さんに「ファクター5(明石書店刊)」を勧めたいところである。
このショートフィルム祭も年を追うごとに大規模化しているのは、良いことであるが、余りメジャーになると運営の主体が電通や博報堂などに乗っ取られてしまう事を危惧する。これを始められた別所哲也さんが目指すものを大事にしてもらいたい。
ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2014 URL:http://www.shortshorts.org/2014/ |