歴史に残る5日間にわたる第一回国連環境総会が閉会した。
ブログ管理人
歴史的と言うべき第一回国連環境総会(United Nations Environment Assembly, UNEA)がケニアの首都ナイロビで6月23〜27日の5日間開催された。これには世界、163の国連加盟国から113人の閣僚級参加者をはじめ1065人の参加者が40の専門別会議に参加した。
ワールドカップ・サッカーの陰に隠れ殆どのメディアでは取り上げられる事も無く27日に閉会した。日本の環境省からは八津龍太郎環境事務次官がトップで参加している。
これまで、国連には国連環境計画(UNEP)が環境問題の専門部会として約35の理事国を中心に活動が行われてきた。事務局長のアッヒム・シュタイナー氏の提唱により、2012年6月リオデジャネイロでの国連環境開発会議(RIO+20)決定を受けて、国連加盟国194の内163ヶ国の参加を得て、史上初めて国連総会規模の環境総会の開催をすることができた。
今回の環境総会では、2015年以降の持続可能な消費と生産を含む、持続可能な開発目標(SDGs)について議論された。現在国際社会は経済危機と環境の危機を同時に迎えている。しかし、これまで良く言われているようにこの二つは決して相反するものではない。経済と環境の両方は互いに深く関連している事を理解して、正しく対策を講じることでこの両方が同時に解決できるものであるとしている。
現在2013年に設立されたオープン作業グループ(OWG)では約30人のメンバーがSDGsを製作中で2014年9月に2015年以降のSDGsの議題が発表されるが、2012年のRio+20で合意されているように、持続可能な消費と生産(SCP)の次の10年間の枠組みが発表されることになる。これまでの京都議定書などと異なるのは、国連加盟国は全てこの持続可能な開発目標の達成義務が有ると言うことである。
これは、いまだかつて無かった事で世界の全ての国連加盟国が持続可能な開発目標を定めてそれに取り組むことで、地球環境の悪化を少しでも緩和して、地球の持つ回復力を高めて、次世代に少しでもましな環境を残そうとするものである。これを行う事なしには我々の孫の世代が、少なくとも現在なみの生活を営む事は不可能となる。
それにしても世のマスコミが、この歴史的な国連環境総会を無視しているのが何とも不気味である。
UNEA URL(英文): http://www.unep.org/unea/en/ |