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26 Dec 2011 05:54:42 am |
コ・ジェネレーション |
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工場の熱源を利用した発電所
たくさんの燃料を燃やして発電された電力は長い送電線を伝わって使用者に届けられる。使用者はその電力の多くを熱に変えて使う。
大規模な産業では熱源となるのはボイラーである。ボイラーは産業のエネルギーの20〜60%を担っている。ボイラーの熱効率は70〜80%が普通で、最高の状態に整備され調整されたボイラーの場合90%まで熱効率を高める事が可能である。
この工場熱源であるボイラーと発電機を組み合わせ、工場内で電気を発電するのがコ・ジェネレーションあるいはコジェネと言われている。
発電機は工場のボイラーと同じ場所にあるので長距離の送電によるロスは無い。
コジェネは工場内から出る排熱を細かく再生利用でき工場全体の熱効率のアップに貢献する。最近は燃料電池を使ったコジェネも増えて来ている。
コジェネ先進国はデンマークで2003年には52%をコジェネで発電している。コジェネの発電量のトップはアメリカで85GWを発電しているが国全体では10%に満たない。ドイツは2005年には13%であったが、政府は57%まで増やしたいとしている。
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Posted By : dantesforest |
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25 Dec 2011 05:34:11 am |
エネルギー変換効率 |
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1のエネルギーを使うと2のエネルギーが無駄になっている。
これを読むと、不思議に思う人が多いと思う。
国連開発計画(UNDP)の2005年の世界エネルギー・アセスメントによると、まずエネルギーを消費者が使える状態に加工する段階で26%が消え、消費者が目的を達する為にエネルギーを使う機器の中で37%が消えている。消えたエネルギーは全て低温〜中温の熱となって大気を暖めている。
2005年に地球全体で115億トンの原油換算のエネルギーが消費されたが、そのうち63%は消費者の役に立つことなく熱となって消えている。
この無駄となったエネルギーを回収して再び使う事ができれば地球の温暖化を遅らせるだけでなくGHG(地球温暖化ガス)の排出低減もできる。
捨てられている熱は、例えばセメント工場のキルン(回転焼結窯)、製鉄所の高炉や平炉にはじまり、パン屋のパン窯、レストランのオーブン、スーパーマーケットから出る熱、さらには各家庭の冷蔵庫の排熱や台所のコンロの熱まで数限りない。
電気は蒸気タービン、ガスタービン、ディーゼルエンジンなどで発電機を回して発電するが、発電プラントの効率は25%〜45%である。つまり75%〜55%は熱となって消えてしまう。
発電された電気は長い距離を送電線を伝わって送られてくるがその間に9%が熱になり消えている。
このように、1のエネルギーを使うと2のエネルギーが無駄になっていると言うのは決して大げさではない。
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Posted By : dantesforest |
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24 Dec 2011 06:14:45 pm |
燃料転換 |
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燃えるのは化石燃料だけではない。
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)はGHG(地球温暖化ガス)排出減少戦略の省エネに続く2つ目に燃料転換を上げている。
特定の工業分野では特定の化石燃料を必要としている分野もあるが、単に水蒸気を必要とする発電等他の燃えるもので置き換えられる分野では化石燃料以外の燃料に転換を進めるべきである。
天然ガス、バイオマス、廃油等多くの代替燃料候補が考えられ、これらは化石燃料よりもGHGが少なく原産地に偏りが無いので安定供給が可能で価格の安定も容易である。
製鉄所やセメント工場のように大量の熱源を必要とする産業では、古タイヤ、埋立地から出るメタンガス、工業用・食用廃油、廃溶剤、廃プラスティック等を使う研究が進められている。これらは元は化石燃料である場合が多いが、これらを燃料と使う事は新たな化石燃料を使わない為にGHGの削減になると考える事ができる。
日本で開発された、プラスティック廃材に一定の予備加工を加える事で製鉄のコークスの代わりに使う技術により日本の製鉄産業は年間0.6メガトンのCO2排出低減を達成している。この技術ははGHGの排出を低減させるだけでなくプラスティック廃材がゴミ焼却炉で燃やされる時に出す高熱が焼却炉を傷める為に殆どが埋め立処分され、埋め立て地不足の問題を起こしておりその解決にもなる画期的な技術である。
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Posted By : dantesforest |
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23 Dec 2011 06:05:32 am |
マスダール |
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世界の持続可能実験都市−マスダール(Masdar)アラブ首長国連邦
アブダビから17kmの位置にあるマスダールは2006年にオープンした持続可能実験都市で営利企業である。6平方キロの広さの街に住居、公共施設、企業、学校、研究所、商業施設、都市インフラを全て最新のクリーンテクノロジーで建設し、再生可能エネルギーに依りエネルギー供給を受けるゼロエミッション都市である。
ここではあらゆる分野のクリーンテクノロジー、省エネ、再生可能エネルギーが展示され、使われ、販売され、研究され、テストされており、年中無休で世界中からの訪問者を8:30〜22:00まで歓迎している。興味のある方は是非訪問してレポートしてもらいたい。ホームページはhttp://www.masdarcity.ae/ です。
最終的には人工4万人の都市になり、職住接近の都市で学校も大学まで備えている。MIT(マサチューセッツ工科大学)と協力してできた研究所はマスダールの中心的存在で、ここの研究員がマスダール最初の居住者であった。
このプロジェクトの共同経営には、ドイツのシーメンス(同市の主な機器を設置)が中東本社とビルテクノロジー本部のR&Dセンターを設置する。アメリカのGEは同社初めてのエコマジネーション・センターを設置する。ドイツのシュナイダ―はR&Dセンター、ドイツのBASF、スイス村協会、韓国技術協会、世界再生可能エネルギー協会(IRENA)も拠点を設置する。
世界にはこのような大規模プロジェクトが数多くある。昨日紹介した藤沢SSTは日本初である。日本が原子力立国を目指していた20年間の間に世界の流れからすっかり取り残された感はぬぐえない。
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Posted By : dantesforest |
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22 Dec 2011 06:03:05 am |
建築(10) |
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藤沢サスティナブル・スマート・タウン(SST)
当ブログの10月10日で2002年から入居が始まった英国ロンドン近郊の持続可能型社会実験コミュニティーBedZEDを紹介したが、その日本版とも言える藤沢SSTと言うプロジェクトが有るので紹介する。
藤沢に有ったパナソニックの冷蔵庫工場跡地の19haにゼロエミッションを目指すエコタウンを作ろうと言うものである。パナソニック創業100年事業として他の企業8社と藤沢市の共同事業で2013年入居開始2018年完成時には1000世帯3000人のエコ・コミュニティーができる。
コミュニティー内の住宅、商業施設、共同施設には始めからソラ―パネル、蓄電池、が備えられ電力系統はスマートグリッドで繋がれており、生活用水のリサイクルや雨水利用も取り入れており、コミュニティー全体でGHG(地球温暖化ガス)排出量は70%低減、生活用水の使用量も30%の低減を達成している。
さらに住民のエコライフを促進するためにEV(電気自動車)や電動アシスト自転車のシェアリングやチャージステーションやエコライフの為の住民サービスが用意されている。
事業総額600億円で「街まるごと」のプロジェクトである。英国のBedZEDの場合は50%は分譲、25%は賃貸、25%は公共住宅となっているが藤沢SSTは100%分譲となるのだろうか、そうなると年金生活者のぼくには高嶺の花か。また建てられる住宅はパッシブハウスになっているのだろうか、ご存知の方は教えてください。
パナソニックのホームページにはビデオもあり詳しく説明してある。
http://panasonic.co.jp/fujisawasst/
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