ダンテの森    
05 Apr 2012   08:09:55 am
人類とエネルギー
エネルギーをもっとは過去の政策


 人類の数千年の歴史は、新たなエネルギー源を求め続け、それを利用する方法を探し続けてきたと言える。それが当初は人類にとって生き残る術であったが、やがて人類の発展の為に、さらに快適な暮らしの為となって来た。

 エネルギーと言う考え方が生まれて来てからは、いかにエネルギーを使いやすく安価に提供できるかと言う事が要求され続けてきた。(図参照)

 人類は人力と家畜の力を使い農耕を行った。熱源には森の木を燃やした。やがて風車や水力を使うことを習得した。産業革命以降は石炭、石油、天然ガスそして原子力からエネルギーを貪り続けた。

 石油枯渇が叫ばれ初めて、こんどは再生可能エネルギーを追い求めている。

 市場経済が唱える快適な社会の建設は常に更なるエネルギーの消費を伴うものとされている。人類が快適に生活し続ける為にはエネルギーの供給は増加し続けなければならないと言う考えが根底にありそれは変わる事は無かった。

 そして産業は常にエネルギーが不足している分野を見つけ出して、更なる必要性を主張してきた。

 そして、今先進国の間ではおおよそ次のようなエネルギー政策が進められている。

1. 新技術による石炭火力発電所の建設とCO2の回収と地下埋蔵計画。
2. 現存原発の運転期間の延長とできることなら古い原発を新型炉への建て替え。
3. エネルギーの新たな輸入。
4. メタンハイドレートなどの新たな化石燃料の開発。

 これらは全て大きな問題を抱えている。ファクター5はまず、省エネルギーを真剣に考えるべきであると主張する。資源を5倍に使えばこれ以上のエネルギー消費はおろか現在のエネルギーよりも少ないエネルギーで快適な生活が送れる。
カテゴリー : Factor Five | Posted By : dantesforest |
04 Apr 2012   10:47:27 am
省エネ建築
省エネ建築は新しいビジネス分野

Radio Feuilleton 2011.6.14のインタビューから

 建築の分野はGHG(地球温暖化ガス)の40%を排出する一番大きな分野です。1993年からウォルフガング・ファイスト(Wolfgang Feist)教授が提唱しているパッシブハウスは従来の建築に較べて1/10のエネルギー消費しかしません。

 これは高度な気密性、遮熱・断熱性と新鮮な外気は熱交換器を通して室温にしてから取り込む技術により可能となっています。また、自然光と省エネ光源を最適に制御された照明技術で照明も省エネ化されています。

 これらの技術を達成する為にいろいろな省エネ製品が開発され市場に出回って居ます。それらを製造するシーメンス、ボッシュ、ヴァイラント等のメーカー、パッシブハウスを設計する設計事務所、建築家、技術者、職人はこの新しい建築方法により新たなビジネス分野を形成しています。

 彼らはエネルギー効率の向上をビジネスとしているのです。
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03 Apr 2012   07:57:35 am
エネルギーの価格
私たちのエネルギーに対する評価は低すぎる

2011年6月14日のラジオフュレトン(Radio Feuilleton)でのフォン・ヴァイツゼッカー教授のインタビューから。

 現在、私たちが使っているエネルギーがどれ程無駄に使われているのかを考える為には、エネルギーの持つ本当の力(仕事量)を知る必要があります。その為に私は時々、私の学生に質問をします。「例えばここに10kgの水の入ったバケツが有るとする。これを海面の高さからエベレスト山の頂上まで持ち上げるとしたら何キロワット時の電力エネルギーを必要とするか、計算してみなさい。」

 そうすると、彼らは携帯電話を電卓にして暫く叩いた後、だいたい100〜1000キロワット時の間の数を答えとして返してきます。

 この問題の正しい物理学的解答は0.25kWHです。1キロワットアワーと言うエネルギーのできる仕事量と言うのはこんなにも巨大なものなのです。

 ここで、重要なのは、日常使っている道具や機械が行ってくれている仕事量がそれらが使用する電力や燃料の量に対して余りにも少ない事に慣れ切ってしまっていると言う事です。つまり、余りにも非効率な機械や道具しか使って来なかったからそのような感覚しか持ちえないのです。恐らく先ほどの学生の中には正確に物理の法則を覚えていて計算をして0.25を得た人もいた事でしょう、しかし彼の常識がその答えを誤ったものに導いてしまったのでしょう。

 0.25kWHと言うと電気代では約10円です。我々には10円で10kgの荷物をエベレストの山頂に運ぶ等とは夢にも想像できないのです。

 ここにエネルギー問題の本質が隠されています。(一部ブログ管理人が説明の為に加筆しました。)

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02 Apr 2012   08:14:27 am
車体の軽量化
世界のトレンドになった自動車の小型軽量化

 新低密度素材、高張力金属、生分解性プラスティックの使用により自動車の車体の軽量化、小型化が進んでいる。車重が軽くなるとエンジンや変速機などのパワートレインと呼ばれる推進機構に要求されるパワーは小さくても良い事になる。自動車の部品としては最も重いパワートレインが小型軽量化されると車体全体は更に軽くできる。EV(電気自動車)やHEV(ハイブリッド車)ではバッテリーが小型軽量化できやはり自動車全体が軽くなる。

 車重が軽くなると転がり軸受の摩擦が低減される為に推進エネルギーの効率は更に上がり、パワートレインはさらに小さくできる。

 ロッキーマウンテン研究所(RMI)によるとカーボンファイバーで車体を作ったことで燃費は50%向上したと有る。

 アルミニウムやマグネシウムは鉄に変わってエンジンの主要な材料になっているし、ボディーの板金にもアルミニウムが使われ始めている。

 タイヤも「エコタイヤ」等の商品名で販売されており2〜9%の燃費が向上する。

 車体の小型軽量化が世界のトレンドになって来ている事は2012年3月に開かられたジュネーブ・モーターショー(2012/3/21ブログ参照)で顕著になった。

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01 Apr 2012   01:01:41 pm
グリーンの波
真剣に日本の将来を議論する集い逗子マリーナサロン

 昨日、約10年ぶりで逗子マリーナサロンに参加した。このサロンは経営コンサルタントの横山一浩さんが主宰するサロンでオープンな雰囲気で、湘南に住む多士済々が集まり、ジャンルを問わず熱く語りあう集まりである。

 昨夜のテーマは「東日本大震災1年経って、これからどうすべきか」であり、集まった10名は真剣に日本の将来を憂いて議論を戦わせた。どこかの党が法案を党議決定するかどうかで何十時間議論したと言うが、新聞報道で伝わって来る報道を見る限り、昨夜のサロンの議論の方がよほど国政レベルには近いと感じた。

 その中で、日本の持つ省エネ技術を国策として世界に広めるべきと言う話は、全くその通りであり、コンドラチエフの第6の波は「グリーンの波」としてわが日本から起こすべきであると思う。

 今、中国、インドが建設ラッシュであると言う話が有ったが、そこで使われるセメントをジオポリマーセメントにする手立てを考える必要がある。

 GHG(地球温暖化ガス)全体の7%を排出しているセメントを現在のポートランドからジオポリマーに代える事で80%〜90%低減する事ができる。

 産業革命時代にイギリスで発明されたポートランドセメントは石灰石を1800度のキルンと呼ばれる回転窯で焼結する時に多量のCO2を出すのがその主な要因である。ジオポリマーセメントは別名古代セメントとも言われローマ時代の建築物は全てジオポリマーセメントで作られている。最近の研究でエジプトのピラミッドの巨石はジオポリマー・コンクリートであるとの事が分かった。化石燃料の利用が無かった時代のコンクリートは当然熱エネルギーを必要としないので、CO2の発生量が少ないわけでる。その上寿命はポートランドセメントの100年程度に対しジオポリマーは数千年を経ても実際に建造物が残存しており長寿命は実証済みである。ポートランドはカルシウム系に対しジオポリマーはアルミ系のバインダーである。またフィラ―には産業廃棄物である石炭火力発電所から出るフライアッシュや高炉スラグが使える。中国に無限にあるボタ山も全て利用が可能である。

ジオポリマーセメントについて詳しくは山口大学の池田攻教授の資料を紹介する。
http://www.crc.yamaguchi-u.ac.jp/techno/note/ikedadoc.pdf
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