ダンテの森    
22 Aug 2011   05:45:15 am
自動車の魅力
私は車が大好きです。車はペットに良く例えられます。何か普通の品物や機械とはちがう愛着のようなものを感じてしまいます。車の楽しみは、ただA地点からB地点に移動するだけでは無いと思います。自分の思い通りに動かせると言う操縦する楽しみ、スピード感、力強さ、自分だけの快適な空間、愛する家族や友人と一緒に動くと言う一体感など本来の移動手段以外の楽しみがたくさんあります。しかし、何といっても時刻表に関係なく好きな時に好きなところへ煩わしい手荷物を運ぶ手間無く移動できると言う自由性では無いでしょうか。
今の普通車は車重約1トン前後です。乗って居るのは1〜2名が殆どですので車重に比べて1/10程度でしか有りません。100kgを動かす箱が1000kg有るわけです。なぜこんなに重いのでしょうか?一番の理由は、車は乗っている人全員をあらゆる事故から守らなければならないからです。車は事故をする事を前提に作られています。その為の装備が車を重くしているのです。正面衝突を緩衝するために設けられているクラッシュゾーン、横からの衝突を守るガードビーム、車全体の剛性の維持のための補強材などが重さを増しています。
絶対に事故を起こさない自動車システムが研究されていますが、センサー技術、GPS位置情報システム、通信技術、コンピュータ管理システムなど既存の技術を総動員すれば絶対に事故を起こさない自動車システムは決して夢ではありません。
さらにその車をカーボンファイバー等の軽量で堅牢な材料で車体を作れば総重量が300kgの自動車も夢では有りません。なぜなら車体が軽ければ同じ性能を出す為のエンジンも小さくて済み、その周辺の機械も部品も軽くなるので相乗的に軽くなるからです。単純に言って半分の重さなら必要なエネルギーも半分になります。それに数々の改善を加えればファクター5も夢では有りません。
さらにもう一つ、絶対に事故を起こさない自動車なら高齢者も制限なく運転が出来るようになるでしょう。私が免許証を返納する事になる前にそのようなシステムが出来てもらいたいものです。
カテゴリー : General | Posted By : dantesforest |
21 Aug 2011   07:27:59 am
まだ改善できる自動車
国土交通省と経済産業省は19日、自動車燃費について2020年度までに09年度実績比24.1%の改善を義務付ける新基準の原案をまとめたと報道されました。
輸送は地球温暖化ガス排出の23%を占めている大きな分野です。その内2/3は人の移動手段として残りの1/3は物流に使われています。23%のうち44%が自動車です。
自動車に給油される燃料を1とすると、その7/8はアイドリング、伝達ロス、周辺機器の負荷、摩擦ロスなどで失われています。残りの1/8がやっとタイヤに伝えられますが、その内1/2はタイヤの摩擦熱に変わり道路と大気を温めるのに使われます。最後に残った僅か6%のエネルギーが燃料から車を動かす力になってあなたとあなたの家族やペットを運んでいるのです。
車の総重量の95%は車自体の重量ですので、実際にあなたとあなたの家族が移動する為に役に立ったのは1%にも満たないのです。
自動車にはまだまだ改善の余地が残っています。既存技術を使うだけで直ちに25%は効率を上げる事が可能です。しかしその為に車の販売価格が上がりますが、この値上がり分は安くなる燃料代で約1年で回収が可能な金額となります。それ以外に重量の低減、空気抵抗の軽減、摩擦の低下そしてハイブリッド化と全ての改善を投入すれば50%の効率アップが可能でそのコストアップは約2年で回収が出来るのです。
日産が販売している電気自動車リーフは燃費124WH/kmで約3円の電気料金で1km走行できます。
カテゴリー : Factor Five | Posted By : dantesforest |
20 Aug 2011   06:39:05 am
ジオポリマーセメント
コンクリートを変える古代の技術
ジオポリマー・セメントと言うセメントが有る。最近の研究によるとエジプトのピラミッドの巨石は自然の岩を運んできたのではなくジオポリマーコンクリートを打ったものではないかと言われている。一般に今セメントと言っているのはポートランドセメントで石灰石を巨大な回転釜で高温に焼いて作る。石灰石を掘り出すのに多大なエネルギーを使い製造工程でも大量のエネルギーを使う。それに対しジオポリマー・セメントは材料はどこにでもある珪素で製造工程で熱は余りいらないので、ポートランドセメントにくらべ80%もエネルギーを節約できる。その上強く、コストも安く、塩害に強くながもちする。産業革命のさなかに発明され180年間製造され続けてきたポートランドセメントは現在世界のCO2全排出量の7%を出しており、今も製造され続けている。中国、インドの建設ラッシュでその需要は急激に増加している。4000年前の土木技術を忘れた現代科学技術には、どうしてもエネルギーの大量消費に依存する傾向があるようです。

ジオポリマーセメントの論文です。
http://www.crc.yamaguchi-u.ac.jp/techno/note/ikedadoc.pdf

カテゴリー : Factor Five | Posted By : dantesforest |
15 Aug 2011   09:20:21 am
ダンテの森の管理人です
ダンテの森の管理人の吉村皓一です。
1947年生まれの団塊世代です。バブル時代を謳歌し、何度かの経済ショックも乗り越えてきました。その間に自分に刷り込まれた、経済は発展を続けると言う右肩上がり思考はなかなかぬぐい去ることはできませんでした。しかし、そのうち経済成長ありきの考え方に違和感を感じるようになったのは、1999年にウルリッヒ・フォン・ワイツゼッカー博士の「ファクター4」を読んだ事がきっかけだったのかも知れません。ファクターは倍率のことです。エネルギー効率を上げること=消費を下げることで同じ仕事やサービスをより少ないエネルギー消費で行える方法が多岐にわたって書かれています。当時、この本には何十もの地球温暖化の解決策が書かれており、それらは全て今すぐにでも実行可能なものに見えました。それを実行することで地球温暖化を止める事が可能だな、と半ば勝手に安心した気になりました。しかしその反面、それを実現すると数多くの既得権益が消え去る事になり、産業、金融、教育、ひいては国民の価値観まで変えてゆかねばならず、政治体制の根幹から変化しなければならないので、実現は難しいなと私なりの結論に達し、この本の事も忘れていました。その後911があり、リーマンショックがあり、私の中に巣くっていた成長経済万能の考え方は間違っていると考えるに到りました。その後、民主党政権となり何か政治に変化が現れるのかとの淡い期待も破れ、焦燥感は増すばかりでした。
2010年5月に東京で開かれたワイツゼッカー博士の講演会を聴く機会が有り、続編の「ファクター5」が上梓されている事も知りました。その後「ファクター4」を再読して驚かされたのは、提案されている数十の実現可能と思われる項目の内、実現されたのはハイブリッドカーくらいしか無かった事です。増え続けるエネルギー消費にブレーキを掛けるような政策は無く、それどころか増大するエネルギーを供給し続ける為に日本では「原子力立国構想」がぶちあげられていました。そして3月11日を迎えました。その直後ワイツゼッカー博士は「100年後200年後に、人類が原発から別離するきっかけとなったのはフクシマだったと言われるだろう。」とのコメントを出していました。
私は今「ファクター5」を英語、ドイツ語版で読んでいますが、和訳が出るとの情報は得ておりません。どなたかご存知なら教えて戴きたいと思います。この本は出来るだけ大勢の方に読んで戴きたいのですが、400ページ以上もあるハードカバーでどちらかと言うと学術書に近い本ですから、どうしても取っつき難いのでは無いかと思います。
そこで、私が一念発起してブログを立ち上げ「ファクター4」と「ファクター5」の内容を私なりに消化して毎日少しずつ紹介して行こうとしているものです。どこまで続けられるか分かりませんが、頑張りたいと思っています。
最後にブログの題名について一言。ダンテは「神曲」の中で森の中に迷い込みます。この森とはいわゆる娑婆世間の事であり、悩めるダンテ本人の心の中であり、現代社会そのものと言って良いと思います。それで「ダンテの森」としました。何故ダンテなのか?私の同居人で今年10歳になるアメショーの男の子の名前だからです。
カテゴリー : ブログ管理人 | Posted By : dantesforest |
19 Aug 2011   07:45:43 am
地下点滴灌漑農業
水資源の最大の消費先は農業

私のマンションのベランダにはいくつかのプランターが有り、年中色とりどりの花が咲いています。家内がプランターに水をやっているのを見ていると、必ずプランターの底から水が出てくるまで水をやっているのです。底から水が出る前に水をやるのを止めれば無駄が無いわけですが、これと同じ事が農業でも行われています。
地球の将来について語る時に水資源問題は避けて通る事ができません。また、現代の農業が莫大な水資源と農薬を消費する産業形態になっておりその為に消費されるエネルギーは膨大です。地下点滴灌漑と言う方法は浅い地下にチューブを張り巡らし作物の根の近くで点滴をするほどの水を与える方法です。この方法で80%の水と95%の農薬が必要無くなります。

カテゴリー : Factor Five | Posted By : dantesforest |
 
ページ: Prev 1 2 3 4 5 Next
Jul 2011 8月 2011 Sep 2011
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31    
にほんブ�前村
カテゴリー
Factor Five [220]
General [13]
ブログ管理人 [315]
他メディアより [577]
リーセント
北極海氷、2番目の小ささ
地球環境の救世主になるトランプ?
Oceans’18Kobeを訪ねて。
第三回国連環境総会
気候変動は国際社会の責任
トランプに消されるEnergy Star
トランプ大統領の誤算
ドイツ市民の誇り
水中CO2センサー
6年ぶりのメキシコ
アーカイブ
7月 2012[77]
6月 2012[80]
5月 2012[93]
4月 2012[97]
3月 2012[98]
2月 2012[68]
1月 2012[96]
12月 2011[100]
11月 2011[99]
10月 2011[109]
9月 2011[111]
8月 2011[97]
ユーザーリスト
Admin[5]
dantesforest[1120]
検索
組織化
Powered by myBloggie 2.1.4