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29 May 2014 10:01:24 pm |
CO2、400ppmを突破 |
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CO2濃度が北半球のほぼ全地域で400ppm以上を記録
WMOのプレスリリースNo.991ジュネーブ2014-05-26
人類史上始まって以来はじめて北半球のほとんどの地点で大気中のCO2濃度が400ppmを突破した。
この400ppmと言う値は、地球温暖化の原因とされる温室効果ガス濃度が上昇した原因が、産業革命以来人類が燃やし続けてきた化石燃料によるものであるとする因果関係を科学的に証明する象徴的な値としてこれまで語られてきた。それが今回あっけなくそれも北半球のほとんどの地点で観測された。
北半球のほとんどの気象観測点はWMOのネットワークにオンラインされており、シーズン中の最高値がモニターされている。今回の最高濃度は、北半球の植物が光合成を活発化してCO2を吸収するシーズンの前に観測された値である。
世界のCO2濃度が400ppmを超えるのは、2015〜2016年と予測されていたがそれより約1年早く超えた。
「これはもしわれわれが、孫の世代に地球環境を少なくとも今の状態で引き継ぎたいと望んでいるのであるなら、これまで人類が受け取ってきた数々の警告を更に強調する目覚まし時計のアラームのようなものと受け止めるべきである。」とWMO事務局長のマイケル・ジャロウ(Michael Jarraud)氏は「時間はもうない」と語る。
WMOによると産業革命以前のCO2濃度の世界平均は278ppmで数万年を推移してきていたが、2012年には393ppmとなり産業革命以前と比べて141%となった。過去10年間は年に2%づつ上昇を続けている。
原文(英文)URL:http://www.wmo.int/pages/mediacentre/press_releases/pr_991_en.html
ドイツの環境学者で」ローマクラブの共同会長であるエルンスト・ウルリッヒ・フォン・ワイツゼッカー博士が33番目のローマクラブ・レポートとして著した「ファクター5」(明石書店刊、4,200円+税)は、我々の孫の為に気候と地球環境を守ろうとするのに、人は現在の豊かさを犠牲にする必要はないと言うことが書かれている。人類は繁栄を続けながら地球環境負荷は増やさない方法をすでに手に入れている事をこの本は説いている。 |
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27 May 2014 10:12:24 am |
デュール博士の思い出 |
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地球環境保護と軍縮運動の巨星が――ハンス=ペーター・デュール博士逝く
ブログ管理人
現在、講演の為にドイツに行っている知り合いの大学教授からメールが入った。ハンス=ペーター・デュール(Hans-Peter Dürr)博士が5月20日にミュンヘンの自宅で家族に見守られながら84歳の生涯を閉じたとの事であった。ドイツのほとんどのマスコミがその死を追悼している。
デュール教授は1929年生まれで、第二次大戦直後はミュンヘンに進駐していた米軍にヒットラーユーゲント(ナチス少年兵)との疑いを掛けられて捕まり、捕虜収容所に収容されると言う経験を持ち、シュトゥットガルト大学を卒業してアメリカに渡り、シカゴ大のエドワード・テラー教授の下で核物理学の博士号を取る。このテラー教授は水爆の父と言われた人で、若きデュール青年は自分の師が水爆の完成を祝っている様子を見て嫌悪し、学位の返上を申しでるが相手にされず、傷心のままドイツに帰国する。しかし、運命の神は粋な事をするもので、テラー教授が紹介してくれた先は皮肉なことにウェルナー・ハイゼンベルグ教授だった。
マックス・プランク研究所内に作られたばかりのハイゼンベルグ研究所で助手として量子力学の研究を始める。ここで、ハイゼンベルグの思想と哲学を皮膚から吸収してゆくことになる。ハイゼンベルグ亡き跡は、後継者としてハイゼンベルグ研究所を任される。
1970年代には平和運動と軍縮運動そして地球環境問題と取り組むようになる。この頃から科学と宗教の関係を模索するようになる。ローマクラブの会員となってからドイツの科学者を組織した平和運動グループ「ダビデとゴリアテ」の中心的存在となる。
この間、科学者の軍縮運動体パグウオッシュのリーダーとして、当時のソ連の首脳部に足しげく通い、核兵器の放棄、軍縮とりわけアメリカ・レーガン政権が進めていたスターウォーズ計画の挑発に乗せられることが無いようにと説得を続けた。継続して説得の甲斐あってゴルバチョフ書記長がそれを聞き入れ、軍部の反対を抑えてソ連は軍縮に踏み切った。この功績によりパグウオッシュ会議はノーベル平和賞を受ける。デュール博士ももう一つのノーベル賞と言われるライト・ライブリフッド賞を受賞する。その後も、独特の風貌と話術で聴衆を魅了する平和論、環境論を世界各地で講演して回った。
ブログ管理人は、2013年3月にデュール博士を河口湖に案内すると言う幸運に授かった。河口湖畔を二人だけで散歩しながら1時間以上にわたって、ハイゼンベルグの思考方法などを聞くことができた。ハイゼンベルグは対話の力を信じていたと言う。思考に行き詰ると、デュールを呼び話しかけ小一時間議論をするという。そして、このテーマについては又何日かして話そうと言って別れる。次に会った時にはお互いに自分なりの考えが纏まっており、議論は大きく進展すると言う。対話は自分も気が付かなかった自分の持っている能力を引き出す力が有り、それを発言する勇気も与えてくれると、こんな話であった。
この後ブログ管理人は、ハイゼンベルグの「部分と全体」を読み、さらにハイゼンベルグが身近なものに感じる事ができ、河口湖畔をハイゼンベルグと歩いたような錯覚を覚えた。そのデュール博士が逝ってしまった。ご冥福を心からお祈りする。 |
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26 May 2014 12:22:00 pm |
これでも安いのか原発 |
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核のゴミ、1本1億2800万円 英に委託の処理費、95年の3倍
朝日新聞デジタル2014年5月26日05時00分より、
青森県六ケ所村に4月、英国から返還された高レベル放射性廃棄物(核のゴミ)の輸入価格が、1本あたり1億2800万円だったことが税関への申告でわかった。過去最高額で、海外に処理を委託した廃棄物の返還が始まった1995年の3倍。管理や輸送の費用がかさんだとみられる。費用は電気料金に上乗せされる。
原発から出る使用済み核燃料を再処理して再び燃料として使う「核燃料サイクル政策」について、政府は4月、閣議決定した新たなエネルギー基本計画のなかで「推進」するとしたが、再処理で出る核のゴミの費用もかさむことで、サイクル政策の非経済性が改めて浮かんだ。
再処理事業では新たな燃料のほか、利用不可能で強い放射線を出す高レベル放射性廃棄物も発生する。六ケ所村にある日本の再処理工場はトラブル続きで完成しておらず、電気事業連合会によると、日本は69年以降、英仏両国に送って再処理を依頼してきた。
再処理でできたプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料などは英仏から日本の各原発に順次運ばれて一部は使われてきた。一方で、高レベル放射性廃棄物を固めた「ガラス固化体」も95年以降、六ケ所村に返還されている。固化体は円柱形で直径約40センチ、高さ約1.3メートル、重さは約490キロ。地下深くに埋める地層処分を目指すが、処分場の候補地は決まっておらず、六ケ所村の施設内で保管されたままの状態だ。
固化体の返還は今年4月が16回目で、132本が入った。固化体を所有する各電力会社は「私企業間の契約のため」として価格を明らかにしていない。
だが函館税関八戸支署への届け出によると、4月に管内に入った固化体の輸入総額は169億3800万円で、1本あたり1億2800万円。13年2月の前回は1億2200万円で、95年4月の1回目は4400万円だった=グラフ。
固化体はテロ対策などのために管理や輸送に厳重な警備が必要となる。また、再処理を委託した英国の工場でトラブルが相次ぎ、事業費もかさんだとみられる。固化体は英国に約640本残っており、19年までに順次運ばれる予定だ。
使用済み燃料の再処理費用について、各電力会社は電気料金算定のもととなる経費「原価」に組み入れている。東京電力福島第一原発事故後に相次いだ電気料金値上げの際も原価に入れて申請し、認められた。
(大谷聡)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11155789.html?_requesturl=articles%2FDA3S11155789.htmlamp;iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11155789
以上が朝日新聞の記事である。この記事にもあるように残りの640本にこの価格を掛けると890億円となる。この費用は全て無条件に電気代に上乗せしても良いことになっており、電力会社の腹は傷まない事になっている。今後、ソマリア沖の海賊に加えて南沙諸島海域などの不安定化が進めば、更に輸送コストが嵩み高くなると思われる。国内には54基(福島第一の4基を含み)の原発があり、それぞれ未処理の使用済み燃料棒が数百本づつ有ると見られ、これらすべてを処理して行かねばならない。再稼働すればその量はさらに増える。これでも原発は安いと言えるのは、核廃棄物処理費は電力会社は負担しなくても良い仕組みになっているからである。国民は騙されてはいけない。 |
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25 May 2014 10:28:22 am |
環境の日の祭り |
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6月1日は年に一度のハノーバー「ノーカーデー」、環境祭りの日
ハノーバー市PRサイト2014-05-24から、
13の展示場、5つの劇場では200人の俳優、30のバンドとダンスグループが競演し、150人以上のアーティストがパーフォーマンスや作品の展示を行う、ハノーバーの年に一度の「ノーカーデー、環境祭り」が来る6月1日にやってくる。
ハノーバー市が制定した6月の第一日曜の「環境の日」は一昨年にドイツ環境保護イベントコンテストでNo.1に選ばれており、全ドイツ的に有名となり、この日一日で10万人以上の来訪者が予定されている。
今年のハイライトとしては、新たな展示会場がハノーバー市当局から一つ、ゲオルグ通りのアエギ太陽光アリーナが加わったことである。ここでは、再生可能エネルギーメーカーが製品の展示をする他、300平米の砂場に麦わらソファーが用意され、HAZのライブを楽しむことができる。有機野菜を使った料理ショーや(リ)サイクル・ファッションショーに期待が持てる。
ハノーバー市の展示会場では市当局が「市内にもっと自然を」をテーマに環境政策、公害対策、持続可能な社会についての展示を行う。
フリーデリケンプラッツではドラム演奏、ダンスグループのパーフォーマンス、舞踊家のダンス、ジャグラーの演技などが楽しめる。
広域ハノーバーの展示会場では、食事をしながら舞台を楽しめる。広域ハノーバーは「市内自転車レース」をスポンサーしており、この日のレースには既に5,000人のサイクリストが登録を済ませており、熱戦が繰り広げられる。
楽しいスポーツ展示館では、新開発のスポーツ「フワテ(FuWaTe)」のデモンストレーションとインストラクションが行われる。このスポーツはサッカー、スカッシュ、テニス、バレーボールをミックスしたものであるらしい。
近距離旅行展示館では、21の環境負荷が少ない旅行の行き先の紹介が行われる。この館では電気自動車の試乗も行われる。
など、イベントの紹介はまだまだ続いている。地球環境保護をお祭りとして楽しむドイツ人に、やはり日本人より20年先を進む環境先進国を感じる。
原文(ドイツ語)URL: http://www.hannover-entdecken.de/content/view/23951/1/ |
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22 May 2014 12:48:41 pm |
廃棄物から再生エネ |
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三井造船と北海道別海町は共同で、廃棄物から国内最大規模1.8MWのバイオガス発電事業を開始する。
プレスリリースより
三井造船と北海道の別海町と共同で、特別目的会社「 別海バイオガス発電株式会社 」(三井造船70%・別海町30%出資)を設立し、国内最大規模1.8MWのバイオガス発電事業を開始した。
別海町は乳牛11万頭を飼養する日本一酪農業が盛んな町で、2014年4月末現在人口は15,647人(6,355世帯)である。
今回のプラントのために集められる原料は、プラント建設予定地から半径約10勸米發ら1日当たり、乳牛4500頭分に相当する排せつ物280トンと、産業廃棄物(食品系及び水産系)5トンが予定されている。発電機は、600kWが3基で合計1.8MWで、発電量は約9,600MWh/年が見込まれ、別海町の電力消費量の44.2%に当たる電力量となる。別海バイオガス発電所は、家畜排せつ物を使うガス発電施設としては国内最大規模とのこと。
今回の事業は、農林水産省をはじめ7府省共同で選定されたバイオマス産業都市構想に選定された、別海町バイオマス産業都市構想の中核となる事業である。
三井造船グループは、国内で10ヶ所のバイオガスプラントの施工実績、デンマークでは本件と同規模のバイオガスプラント(1992年完成、設備能力は6500頭分/日に相当)の実績がある。またバイオガスプラントは、発電による電力のほか、発酵過程の副産物(消化液)由来の液肥、そして敷料を生み、これらは、牧草用肥料及び乳牛の敷料として酪農家に販売される計画である。バイオガスプラントが生む大量の液肥の有効活用まで行えるということでも、注目の事業となる。
プレスリリースは以下のとおり
2014年5月15日
国内最大規模のバイオガス発電事業を開始
三井造船株式会社(社長:田中 孝雄)は、北海道の別海町(町長:水沼 猛氏)と共同で、特別目的会社「 別海バイオガス発電株式会社 」(三井造船70%・別海町30%出資)を設立し、地域のバイオマスを活用した産業創出と地域循環型の再生可能エネルギーの強化を図り、地域の雇用創出や活性化につなげていくことを目的に農林水産省をはじめ7府省共同で選定された別海町バイオマス産業都市構想実現の中核的事業である国内最大規模のバイオガス発電事業を開始します。
バイオガス発電事業は別海バイオガス発電株式会社が施設の建設から運営までを行います。
事業は酪農家から供給される家畜排せつ物を原料とし、発酵により発生させたメタンガスを燃料に発電。電力固定価格買取制度(FIT)に基づき20年間にわたり売電事業を行います。また同時に、発酵過程の副産物(消化液及び敷料)を牧草用肥料及び乳牛の敷料として酪農家に販売する計画です。
発電量は、約9,600MWh/年を見込み(別海町全6360世帯の44.2%に当たる。)、家畜排せつ物を使うガス発電施設としては国内最大規模となります。
別海町は乳牛11万頭を飼養する日本一酪農業が盛んな町です。
原料はプラント建設予定地から半径約10勸米發ら1日当たり、乳牛4500頭分に相当する排せつ物280トンと、産業廃棄物(食品系及び水産系)5トンを予定しています。
三井造船グループは国内で10ヶ所のバイオガスプラントの施工実績があるほか、デンマークでは本件と同規模のバイオガスプラント(1992年完成、設備能力は6500頭/日に相当)を建設しています。
今後も各地で活発化する電源確保のニーズに対して技術提案を積極的に進めていきます。
プラントの概要:
発電能力 1,800kWh(600kWh×3基)
発電方式 ガスエンジンによる発電
規模 メタン発酵槽4,089m3(17.5mφ×17mH)×2基
処理方式 メタン発酵発電方式
プロセス 高温発酵方式
商業運転開始 平成27年7月1日
事業期間 平成27年7月1日〜平成47年6月30日
資本金 4.3億円
出資比 三井造船70%、別海町30%
プレスリリースURL:http://www.mes.co.jp/press/2014/20140515.html |
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