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22 Mar 2014 01:30:48 pm |
核燃料サイクルの悪夢(1) |
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核燃サイクル、首相は了承なくても「推進」。 与党は協議の最中。
東京新聞2014年3月21日より、
安倍晋三首相が24, 25両日にオランダ・ハーグで開かれる第三回核安全保障サミットで、原発の再稼働を前提に、使用済み核燃料から取り出した核物質プルトニウムを再利用する「核燃料サイクル」の推進を表明することが分かった。核燃料サイクルを「推進する」と明記した政府のエネルギー基本計画案に対しては、与党内で反対論が根強く、まだ閣議決定がされていない。政府・与党の意思決定前に、世界に向けて日本が将来も原発を維持する方針を発信することになる。
プルトニウムは核兵器の材料となるため、利用目的がはっきりしないまま大量に保有していれば、テロや核拡散を招くとして国際社会から疑念を持たれる。日本は長崎に落とされた原爆の五千発以上に相当する四十四トンものプルトニウムを保有している。
首相は核サミットで「利用目的のないプルトニウムはつくらず、保持しない」との方針を表明。安全が確認された原発は再稼働させて、核燃料サイクルによりプルトニウムを使っていく考えを示す。
ただ、大量のプルトニウムを消費するのに何年かかるかの見通しは立っていない。再利用を名目に長年にわたって原発を動かし続けることになりかねない。
核燃料サイクルに関しては、取り出したプルトニウムを利用するはずだった高速増殖原型炉もんじゅ(福井県)はトラブル続きでほとんど動いていない。通常の原発で使用済み核燃料のプルトニウムを使うプルサーマル発電も、通常の核燃料に比べて二倍の高レベル放射性廃棄物が発生するなど問題が多い。
原文URL: http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014032190070907.html
現在世界中で高速増殖炉を開発しているのは日本のみであるが、その「もんじゅ」には6000億円の巨費を投じてきたが、さらに同額の投資が必要で、それでも見通しは立っていない。すでにできてしまったプルトニウム44トンの無害化処理はどうしても避けては通れないが、ワイツゼッカー博士の著書「ファクター5」(3月25日明石書店より発売)にはエネルギーを5倍に使う方法が提案されている。現在の1/5のエネルギー消費になれば、もとより原発など必要無くなる。 |
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21 Mar 2014 11:00:53 am |
建もの燃費証明書 |
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中小テナントビルの省エネレベル(CO2排出実績等)を表示する「カーボンレポート」
東京都環境局の2014年3月6日のプレスリリースより、
ドイツで2008年7月から建物のエネルギー消費を表示する「エネルギー・パス」が義務化され、2009年からEU各国で導入されており、建築の省エネ度を評価するライセンスを持った建築士や建築設計士がドイツの場合全国に6500人いる。(2013年8月25日の小ブログ参照) 欧州では、不動産の売買や賃貸契約時には、エネルギー・パスの提示が義務付けられており、高い評価の省エネ建築は価格や家賃が高く設定できることが常識となっている。
国は、この制度に踏み切る事がいまだにできずにいるが、東京都が先鞭をつけて「カーボンレポート」をはじめた。以下は、東京都のプレスリリースからである。
このたび都は、中小テナントビルの省エネレベル(CO2排出実績や省エネルギー対策の取組状況等)を7段階で示した「カーボンレポート」の提供を開始することとしました。
これによってビルオーナーは、省エネルギーの進んだ低炭素なビルへの入居を検討する事業者に対して、当該テナントビルの省エネ性能を分かりやすく説明し、入居を促すことが可能となります。
都は、カーボンレポートの普及を通じて、省エネ性能の高いビルがテナントや入居希望者から評価され、入居先として選択されるよう促すものです。これにより、ビルオーナーの省エネ意欲が高まり、中小テナントビルの省エネ性能が向上することを期待しています。
カーボンレポート制度
•カーボンレポートは、ベンチマークによって、ビルの省エネレベル(CO2排出実績等)を7階段で色分けし、分かりやすく表示します。
•ビルオーナーは、カーボンレポートを活用して、ビルの省エネレベルをテナントや入居希望者に対しアピールすることで、テナントに対し、入居を促すことが出来ます。
•テナントは、ベンチマークによってビルの電気使用量の大小を推定※でき、入居先を選定する際の判断材料とすることが出来ます。
※都は、ベンチマークレンジごとに、電気使用量の推定に役立つ面積あたりの電気使用量の平均値(キロワット時/平方メートル)をカーボンレポートの利用方法に関するガイドライン(平成26年6月公表予定)に掲載予定です。
プレスリリースURL: http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2014/03/20o36100.htm
以上は東京都のプレスリリースからである。 パッシブハウス・ジャパンでは、ドイツのパッシブハウス基準に基づいた評価制度で、2010年から省エネ建築診断士と言う民間資格を発行しており、現在約500人の省エネ建築診断士が、「建もの燃費証明書」を発行しており、診断ツールとしてのソフトウエア「建もの燃費ナビ」も販売している。東京都の「カーボンレポート」は、独自のものを作ったようであるが、歴史も長い既存の民間の制度を使う事がなぜできないのだろうか。
パッシブハウス・ジャパンURL: http://passivehouse-japan.jimdo.com/ |
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20 Mar 2014 10:22:53 am |
ファクター5の読み方 |
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いよいよ発売される「ファクター5」の読み方をアドバイス
ブログ管理人
3月25日に明石書店から「ファクター5」が刊行される。すでに明石書店のホームページやAmazonから予約注文が可能になっている。400ページの本で横書きでぎっしりと字が詰まっており、読み終えるのには忍耐がいりそうだと引いてしまう人の為に、読み方を考えてみたので参考にして戴ければ幸いである。
明石書店 新刊 URL: http://www.akashi.co.jp/search/next.html
アマゾン URL(画像はない) : http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_ss_i_0_6?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&url=search-alias%3Dstripbooks&field-keywords=%83t%83@%83N%83%5E%81%5B%82T&sprefix=%82%D3%82%9F%82%AD%82%BD%81%5B%82T%2Cstripbooks%2C304
地球環境問題やエネルギー問題を少しかじった事のある読者は、そのままこの本の構成順で読むのが最も適正である。環境問題をはじめて読まれる読者の場合、まず、13〜38ページの「はじめに」をまず我慢強く読んで戴きたい。ここで地球環境問題と言うのが何であるのかが書かれている。
次に、Part Iは、産業全体、建築、鉄鋼とセメント、農業、交通の5つの章に分かれているが、ひとまず第1章の産業全体のファクター5を読んでみるのも良いし、もし興味の有る産業分野が有ればそこから読み始めるのも良いだろう。もし読者が、科学技術関係が苦手であればここに書かれている事は、ここに挙げられている、大量の温室効果ガスを出す分野には既にそれを1/5にする事ができる技術がとっくに完成していると言う事であると、取敢えずは認識した上で飛ばして、Part IIに行かれるのも良いだろう。
その場合、208ページからの4ページの短い序論はきっと興味を持って読むことができるだろう。第6章〜第10章は法律、経済、政治の面から、技術的には解決済みの地球温暖化緩和策を促進されていない現状とそれを打破する方策が述べている。
最後の第11章「足るを知る」は、ライフスタイル、考え方から地球温暖化を緩和するアプローチである。かなり哲学的であり宗教的かも知れないが、持続可能な社会が持つべき大事な角度であり、経済・経済のパラダイムを根幹から変革しなければ、持続可能社会の達成はおぼつかない事を示唆して、この本を結んでいる。 |
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19 Mar 2014 11:48:18 pm |
市民の声が届いた |
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ネオニコチノイド系農薬クロチアニジンの規制緩和、再審議へ――1657件のパブコメと12,739筆の反対署名の声が届く
グリーンピース・ジャパン プレスリリース - 2014-03-18より、(そのまま)
厚生労働省は18日、薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会農薬・動物用医薬品部会を開催し、ネオニコチノイド系農薬クロチアニジンの食品への残留基準の緩和については、急性毒性についても検討が必要として、食品安全委員会に対して急性参照用量(ARfD)の検討を諮問するとともに、その結果を受けて同部会で再審議すると発表しました。これを受け、国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは、急性毒性だけではなく、基準を上げてほしくないという安心・安全な食品を求める市民の声も反映するよう求めます。
厚生労働省は再審議の理由の一つとして、昨年10月に実施していたネオニコチノイド系農薬クロチアニジンの残留基準の緩和に係るパブリックコメントで、多数の反対意見が届いていたことを上げました。同部会ではパブリックコメントの結果も公表され(注1)、合計1657件の意見中、一番多かったのは、欧米に比べて基準値が高すぎるとした残留基準値(案)が適切ではないとの意見(1405件)で、その次がEUで禁止された農薬は日本でも禁止にすべきであるとした、農薬の登録・使用に関する意見(694件)でした。これらのパブコメで出された資料は、諮問先である食品安全委員会にも提出される見込みです。
グリーンピースでは規制緩和に反対する署名を1月17日から2月13日までホームページで集め、およそ4週間で12,739筆が集まり、厚生労働省に提出していました。
また、今回の規制緩和の対象となっているクロチアニジンは、欧州では2013年12月からミツバチなどへの悪影響が懸念されていることから暫定的な使用禁止が始まった農薬です。また同月17日には欧州食品安全機関(EFSA)が一部のネオニコチノイド系農薬に子どもの脳や神経などへの発達神経毒性があるとの科学的見解を発表しました。(注1)
グリーンピース・ジャパンで食と農業問題を担当している関根彩子は、「急性参照用量(ARfD)の考え方が導入されるのは4月以降に申請される農薬についてだったが、それ以前から申請されているクロチアニジンについても適用されることになったのは、たくさんの市民の声、高い関心があったからです。誰にでもかかわる食の安全の問題だからこそ、予防的立場に立った検討をするよう、食品安全委員会も厚生労働省も責務を果たして欲しい」と訴えました。
グリーンピースは毒性の高い農薬の使用中止を呼び掛けるとともに、有機農業への転換を訴えています。
原文URL: http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/press/2014/pr20140318/ |
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18 Mar 2014 11:01:47 pm |
グリーン自動車ボンド |
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トヨタが米国のABS市場でグリーンボンドを発行
International Financing Review, 2014-03-10より、
トヨタは、同社にとって初めての「グリーンボンド」を米国の自動車ABS(資産担保証券)市場で、12億5000万ドル(1250億円)規模の債権を今週中に発行すると発表した。この債券発行により調達した資金はハイブリッド車、電気自動車、燃料電池自動車などのグリーン技術を使った自動車のローンやリースのファイナンスに活用する。
ボンドの構造化はシティバンクが行い、バンカメ、メリルリンチ、モルガンスタンレーが主幹事会社となる。3行は発行債券のうち、AAA格の約7億7400万ドル(774億円)を投資家に販売する。
BNPバリバ、クレディアグリコ、JPモルガンとみずほ銀行が副主幹事会社となる。
日本のグリーン商品のローンやリースのファイナンシングが証券化され、グリーンボンドとして海外のABS市場で債券を発行するのはこれが初めてとなる。いよいよ、日本の金融界もグリーンビジネスに注目するようになってきた。日本政府は不況脱出の為の経済成長戦略しか頭には無いが、市場は着々とグリーン経済への変革の準備をはじめているようである。
ファクター5では、このような金融エンジニアリングと呼ばれる「技術」で作られた金融商品は、もっともアングロサクソン的な競争経済の象徴的な存在で環境負荷の対価をあやふやにするものであると批判的である。しかし、金融市場がグリーン経済への移行が、時代の要請であると受け止めはじめた兆しとすれば、それはそれで歓迎すべき事では無いだろうか。
原文(英文)URL: http://www.ifre.com/toyota-sets-first-ever-auto-abs-green-bond/21135618.article |
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