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30 Oct 2012 10:24:30 am |
新化石燃料はいらない |
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シェールガス・オイルやメタンハイドレートは化石燃料だと言う事を忘れないでほしい。
昨日もTVでシェールガス、シェールオイルやメタンハイドレートを「エネルギー・ビッグバン」だ等と囃したてているのを見た。ファクターファイブの主張はもうこれ以上化石燃料を使うのは止めようと言っている。人類の英知を使えば無尽蔵に降り注いでいる太陽のエネルギーだけで豊かな生活ができるのだと提案している。
地球は46億年前に生まれ、40億年前には初めての生命体を宿している。しかし、その頃の地球は生命が進化するには厳しすぎる条件であった。27億年前に光合成生物が出現し少しずつ大気に酸素が増加してきた。この頃、地磁気が出現しその為に太陽風などの生命にとって有害な宇宙線を地磁気が避けてくれるようになった。光合成で増えて来た酸素はオゾン層を作り、地球に降り注いでいた紫外線も弱めた。10億年前には多細胞生物が出現した。7億年前に氷期が訪れ大量のCO2が氷に取り込まれて地底に沈んだ。四億八千年前に我々の祖先となる初めての脊椎動物、魚類が誕生した。その後、5回の生物の大絶滅期を経たが、その都度多くの動植物が地中深く埋もれ大量のCO2が地下に埋蔵された。それが、石炭、石油、天然ガス、シェールガス、シェールオイル、メタンハイドレートなどの炭素鉱物である。
そして、やっと700万年前に直立二本足歩行をする人類が誕生した。20万年前にはホモサピエンスと進化した。我々の存在は地球がCO2を地底に葬ってくれたからこそ有るのだと思う。その地下に葬ってあった炭素鉱物を燃料資源として人類は200年前から掘り始めたのだ。そして、大気中に過去数万年間変化の無かったCO2濃度を上げ始めた。これが地球温暖化のメカニズムなのだ。人類が歴史を記録しはじめて数万年の間、化石燃料に手を付ける事は無かった。それでも人類は、素晴らしい文化や芸術を創造し豊かな世界を作って来ていた。200年前の産業革命以来、人類は化石燃料と言う人力に変わるエネルギー源を使い始め、それが限り無い化石燃料の消費をする世界を作って来た。
人類の英知を結集すれば、現存の技術を使うだけで、今使っているエネルギーを5倍に活用する事ができる。そして必要な20%のエネルギーは再生可能年ルギ―で十分に補う事ができる。それが持続可能社会で、世界はそれを目指そうとしている。それなのに新たな化石燃料を希求する姿は、僕には奇異に見える。
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29 Oct 2012 02:50:07 pm |
ゴミ焼却場発電 |
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日本ではまだ利用が少ないゴミ焼却熱による発電
ゴミ焼却場について調べて見た。日本全国にはなんと約1900ものゴミ焼却場が存在する。この数は他の国と較べて見ると異常に多い事に気が付いた。ドイツ(人口8200万人)で154基(154)、フランス(6300万人)134基(112)、英国(6200万人)55基(20)、イタリア(6000万人)50基(47)、韓国(4800万人)30基(30)なのだ。つまり日本のゴミ焼却場は規模が小さいのである。
その上もっと驚く事が分かった。それはゴミ焼却場の排熱で発電をしている数である。日本では215基で全体の11%しか発電をしていない。上に書いた欧州の代表的な国々のカッコ内の数字は発電をしている数で、お隣の韓国では100%ゴミ焼却場の排熱で発電をしているのに、日本では約1割程度しかしていない。それは、従来ゴミ焼却場で発電された電力が電力会社から「不安定である」を理由に5円〜10円と言う安い価格でしか買い取って貰えなかったので、ゴミ焼却場運営主体の自治体が興味を失っていたからであろう。発電をする事を前提にして居ないので、規模が小さくなっている理由でもある。
2012年7月から始まった電力固定買い取り制度(FIT)ではゴミからの電力は17.85円で20年間にわたって買い取ってもらえるので、これからゴミ焼却場をリニューワルや新設する自治体は導入する事が予想される。
日本のこれまでのゴミ焼却場での発電は総熱量の10%しか発電されていない大変効率の悪い設備である。年間3552万トンのゴミが焼却されており、その内2254万トンのゴミの焼却分で発電をしているが、これは6900GWH/年の発電量である。これを、最新の技術を使い一旦バイオガスに変えてからガスタービンで発電すると、効率が良くなるので、同じ量のゴミを焼却した熱で発電すると13,8000GWH/年の発電量となる。もし、全部のゴミを同じ効率で発電に使うと3552万トンのゴミから21,800GWH/年の発電ができ、これは原発3基分の発電量である。
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28 Oct 2012 06:01:55 am |
福島沖の魚の放射線量 |
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2012-10-26 CNN.co.jp
福島沖の魚、汚染レベルは依然高い 米研究者
東京電力福島第一原子力発電所の周辺で水揚げされた魚は依然として放射線量が高く、汚染水が今でも太平洋に流れ込んでいる可能性があるとする調査結果を米国の研究者がまとめ、25日の米科学誌サイエンスに発表した。
米ウッズ・ホール海洋学研究所の研究員ケン・ブッセラー氏は、東北の各地で水揚げされた魚約8500匹のセシウム濃度に関する日本政府の記録を調べ、報告をまとめた。ただし、「危険なレベルの高さではなく、ことさら騒ぐ必要はない」とも言い添えた。
それによると、日本の周辺で水揚げされた魚の大部分は、人体に有害なレベルの放射性物質に汚染されている形跡は見られなかった。しかし福島第一原発付近の海で水揚げされた魚は、現在でもセシウム134とセシウム137の濃度が高く、「セシウムが依然として食物連鎖に入り込んでいる状況がうかがえる」とした。
政府は4月以降、キロあたり100ベクレルを超す放射性セシウムが検出された魚の出荷を禁じる措置を取っており、福島県沿岸以外の地域で水揚げされた魚は大部分がこの基準以下の値だった。しかし福島県沖の魚からは、1000〜1万ベクレルという高い値が検出され、海底に生息する近海魚のアイナメ2匹からは、8月の時点で2万5000ベクレルを超す値が検出されたという。
原因としては、原子炉から放出された放射性物が海底に沈殿している可能性や、原子炉を冷却するため1日に何万トンもの水の注入が続けられる中、地下水が原子炉から海に流れ込んでいる可能性が考えられるという。
CNN.co.jpのURL
http://www.cnn.co.jp/world/35023610.html
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カテゴリー : 他メディアより |
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27 Oct 2012 05:57:55 am |
現代農業は資源浪費型 |
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農業分野の省エネにはまだまだ余地が有りそう
現代の農業の在り方は非常に資源浪費型であり、多くの省資源の可能性が有る分野である。
例えば、世界の水資源の70%は農業によって消費されているが、その数%しか農作物には届いていない。
特に酪農は水資源もエネルギーも大量に消費している。オーストラリア酪農公社によると、灌漑用水の25%と大半の地下水が酪農家により消費されている。
農場が直接消費するエネルギーとしては電力と車両や農機具の燃料であるが、間接的には肥料や農薬の製造に消費されるエネルギーが有る。窒素肥料の製造には大量のエネルギーが必要で、1トンの窒素肥料の製造には28〜35ギガジュールのエネルギーが使われるが、これは1トンの銑鉄やセメントを製造するよりも多い。
農場のエネルギー消費は過去20年間に、大規模化、自動化、24時間操業などにより増加の一途で、アメリカでの酪農での電力消費は乳牛1頭につき年間800〜1200kWhで、これはアメリカの平均的住宅1軒の1ヶ月分の電力消費に等しい。酪農における電力消費の最大のものはミルクの搾乳から貯蔵までにかかるもので50%を占める。続いて照明に20%、換気に20%が消費されている。
一般的に農家の省エネモラルは低く、こまめにスイッチの入り切りを心がけるだけで簡単に数10%の電力を節電できると言う調査結果が有る。当ブログの2012/5/5に詳しい。
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カテゴリー : Factor Five |
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26 Oct 2012 12:31:14 pm |
バイオガス発電 |
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欧州には先進の技術が現存しているがなかなか導入できない日本の現状
最近バイオガス発電プラント会社の社長と話す機会が有った。この会社はオーストリアのグラッツに本社を置くBDIと言う会社である。欧州では何10と言う大型のバイオガス発電・バイオディーゼル製造・淡水製造・肥料(コンポスト)製造の複合プラントを設計・製造してきたトップメーカーである。文字通り廃棄物を資源に変える技術を持った会社である。
バイオガス発電と言うのは、その一部で食品残渣、家畜の糞尿、生ごみ、屠場残渣、都市し尿処理残渣等を発酵させてメタンガスを取りだしガスタービンを動力にして発電する。
2012年7月から実施されているFIT(再生可能電力固定買い取り制度)により、この市場は俄かに活気づいている事は言うまでも無い。
日本には各地にバイオテックタウン等と宣言をした都市が多数ある。バイオガス発電等のプラントは高価である為、各地に第三セクターや公共団体が公社や組合を作ってバイオマス発電、バイオガス発電を行っている。しかし、国内の規模は処理量で日量15〜100トン、発電量で60〜300kW程度と小さい上に副産物の利用は殆ど無い。オーストリアのBDI社の場合、処理量は日量150〜300トン、発電量は1500〜3000kWと桁が違う上に、処理量に対する発電量(ガスの発生量)が倍以上と効率が良い。バイオガスプラントは有る程度の規模が無いとスケールメリットが出ないのであるが、規模を大きくするには相応のエンジニアリング技術が必要となるので、一朝一夕には大規模プラントはできない。
既に技術の確立ができている海外からプラントを導入すれば、今のFITの料率であれば、キロワット当り40.95円で向こう20年間は買い取ってくれるのですぐにでも飛びつきそうなものであるが、ところがそうは行かないのが現状の様である。
当然、この類の団体には政府から補助金が出る仕組みが有りそこには必ずNEDO(新エネルギー開発機構)と言う経産省の外郭団体の影が見え隠れする。この団体は、その目的があくまでも国内産業の育成にあるので、国内の産業が海外の先進技術と同等の力を持つまでは、何とか海外からの技術が入ってこないように阻止する政策を取っていることである。国内のプラントメーカーが国際水準に達した時に、始めて門戸を開くのである。この団体は、過去に実にあらゆる分野でその様な働きをしてきた実績を誇っている。
それでも日本にはこのBDI社を応援している会社が有る。神戸に有るフィンテックと言う会社である。ここのURLからBDI社のリンクが有る。
http://www9.plala.or.jp/pfintech/
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