|
06 Aug 2012 06:52:42 am |
冷暖房と換気の無駄 |
|
|
エアコンの無駄を無くすだけで世界中の原発はいらなくなる
冷暖房と換気、HVAC(Heating, Ventilation and Air-Conditioning)は総エネルギー消費の大きな割合を占めており、アメリカでは30%、欧州では56%、中国では61%である。
アメリカ、カリフォルニア州エネルギー委員会の調査によると、商業ビルにおいて、人が居ないのに冷暖房が行われる事によるエネルギーの無駄な消費は最大67%にも達することが分かっている。家庭ではこまめに入り切りされる冷暖房も会社では無頓着に使われていると言うことになる。
HVACの省エネ対策には様々な方法がある。例えば窓をガス封入のペアガラスと断熱構造のサッシの取りかえる事が挙げられるが、これに代わる方法として窓ガラスに赤外線より長い波長の光を最大99%までカットし、且つ可視光線は70%透過するものや、熱線は70%カットして可視光線は99%透過するものが市販されており、これらを貼る方法が有る。又、外壁の色も重要で、屋根の色を白くペイントするだけで室内温度を10℃は下げることができる。
図はカリフォルニア州の年間平均気温が異なる、オークランド、パームスプリング、サクラメントの3個所で採られた省エネ対策が、各項目ごとにどれくらい効果を表したかを示すグラフである。左から、屋根の断熱(20〜25%)、LED等の高効率照明への転換(2〜3%)、壁の外断熱と窓の対策を、西、南、東、北の方角別にその効果をしめし、屋上や屋根の色を白にする(3〜4%)、外気と接する壁面の面積を可能な限り少なくする設計を採用する(5%)、エアコン機器を最新の省エネ型に交換する、と並んでいる。
これらを全部行うと50%近い省エネとなりHVACのエネルギー消費は総エネルギー消費の30〜60%(国・地域により変わる)の約半分が省エネできる事になり、そのインパクトは大きい。これを行うのが「建築物のグリーン化」であり、グリーン化ビジネスが成立し、新たな雇用も生まれている。その上、これだけでも世界の原子力発電所を止める事が可能であり、シェールガスやメタンハイドレート等の新たな化石燃料も必要無くなる。
|
|
| |
カテゴリー : Factor Five |
Posted By : dantesforest |
|
|
|
05 Aug 2012 06:02:14 am |
リサイクルの金メダル |
|
|
GreenBiz.com 2012-08-03 Jonathan Bardellineの記事より
ロンドン・グリーン・オリンピックが目指すもう一つのゴール
ロンドン・オリンピックのもう一つの金メダル候補は「ゴミゼロ達成」である。開会からの三日間で集まった210万人の観客のゴミ への反応はスタッフの期待通りとは行かなかったようである。
この計画は、食品と食品の包装材料から出るゴミをゼロにすると言うものである。イベント毎にまた出店企業により出されるゴミの種類が異なるが、それらを把握し管理するところからはじまる。
観客が会場に持ち込み事ができるのは100ml以下に限られており、市販のペットボトル、カン、ビンは持ち込み禁止である。これは入場の際にセキュリティーでチェックされので比較的管理がしやすい。難しいのはマラソン、トライアスロン、自転車などで観客は道端で自由に観戦できる。
オリンピックパーク内での販売品や、ケータリング会社による搬入食品のボックス、皿、カップ、カトラリーは全て有機分解性でオレンジ色のマークが付けられており、これらはグリーンのゴミ箱に入れる事になっている。
分別に慣れていない人が多いのでゴミ箱付近にはボランティアが指示をしている。それでも分別間違いが多くゴミ収集センターでは作業員による分別が行われている。
WRAP(Waste and Resource Action Programme)では採算度外視でこのプロジェクトを推進しているが、オリンピックを通して英国民がゴミを減らし、リサイクルを増やす事の重要性を理解してくれることが重要であるとしており、運営者自身もこれにより数多くの事を学んでいるとしている。
|
|
| |
カテゴリー : 他メディアより |
Posted By : dantesforest |
|
|
|
04 Aug 2012 08:55:03 am |
グリーンオリンピック |
|
|
ロンドン2012では史上初の持続可能性社会への実験が行われている
毎日オリンピックを見ている人も多いと思うが、ロンドン・オリンピックが史上初の持続可能性を追求したグリーンオリンピックであることは余り報道されていない。主催国である英国は誘致の段階からグリーンな大会をメインテーマに掲げ、計画は環境・農業・食糧局(Defra)と国連環境計画(UNEP)の助言のもとに作られ、持続可能社会への触媒の役割を果たすと共に東ロンドンの環境を変える事で英国国民にグリーン経済への変革への勇気を与えるものとしている。
WWFが提唱するOne Planet Livingをそのテーマに掲げた。現在の英国人が行っている生活様式では3個の地球を必要とするところを1個の地球での生活を可能にする事をオリンピックを通じて示そうとしている。
会場となったオリンピックパークは東ロンドンと呼ばれる地域で、過去には汚染物質を垂れ流した工場群が有り土壌汚染の為に人が住めなくなり、ロンドンの廃棄物処理場となっていた地域であった。旧工場を取り壊し200万トンの土を土壌洗浄と言う技術で蘇らせた。古い骨材は98%が新施設の建設に利用された。施設建設の為の輸送には64%が鉄道を海上輸送が使われた。オリンピックスタジアムの建設には1万トンの鉄材が使われたが、これはこのクラスの建築物では従来の1/10の量である。天井のドームには廃棄処分されて野ざらしになっていたガスパイプがそのまま利用されている。
競輪場はほぼ100%自然換気のみで、88本のライトチューブを使い自然光を取り入れた照明は僅かな電力しか消費しないデザインである。屋上に降った雨はタンクに集められ中水道としてトイレや庭の水やりに使われる。
100ヘクタール以上の公園は人と野生動物の為に作られ4000本の植樹と30万の草花が植えられ、閉会後もロンドン市民の憩いの場として提供される。
交通機関の設計もユニークで、競技場へのアクセスは徒歩、自転車、公共交通機関のみとなっている。総延長80kmのサイクルパス(自転車専用道路)が作られ、6000台のレンタル自転車も用意された。
ところで、今回聖火リレーで使われたトーチはアルミニウム製で燃料には食用廃棄油から作られた燃料が使われた史上初のゼロ・エミッション聖火であった事はご存じだろうか。
日本のメディアの目は日本選手のメダルの数だけでなく、主催者の主張するテーマも報道すべきでは無いだろうか。
|
|
| |
カテゴリー : ブログ管理人 |
Posted By : dantesforest |
|
|
|
03 Aug 2012 07:56:10 am |
新世代スマート壁材 |
|
|
バイオミミクリーの発想で開発された自ら温度調節する壁
GreenBiz.com 2012/8/2 Jennifer Khoの記事より
スマート建材と言うべき材料が開発された。この建材は自らの温度を一定に保つ機能を備えている。この建材を室内の壁や天井に貼るだけで室内温度が一定に保たれる。そのうえ、冷媒を供給するパイプも電気を送る電線も必要としない。つまり外からのエネルギーを必要としない。アメリカ、ハーバード大学、応用化学工学部が開発したこの材料はバイオミミクリ―に基づいている。
ぼくたち人間は、体温を36.5度に保つ機能を有している。ここのところのように続く猛暑では道路の表面温度は50度を超え、冬の厳冬では氷点下になるところも少なくない。それでも体温は36.5度を保つ。単細胞生物のアメーバでも自らの体液の圧力を自動調整する機能を持っている。これを模して新材料は生まれた。この材料は周囲の温度が上がると自らが冷え、下がると暖かくなる機能を持ったジェル状の物質である。このジェルを壁や天井に張りつめる事で室内が一定の温度に保たれる。この材料は「ネイチャー」7月号に発表された。
全くエネルギーを必要としないので、現在地球温暖化ガス(GHG)排出の40%の責任がある建築物が使うエネルギーの70%は冷暖房であるが、それがゼロとなる。
今はまだ実験室レベルで、製品化にはまだ3〜4年が掛るとされているが、このような材料が次々と出てくることが持続可能性社会の幕開けを感じさせる。
このジェルは上下2層の構造をしている。下のジェルは髪の毛状のナノ構造体でつくられており、この構造体は温度変化によりうねり運動を起こすように形状記憶機能がある。周囲温度が下がると下の髪の毛状構造体はうねりながら上のジェル層に移動して化学反応を起こし発熱する。周囲温度が上がると髪の毛状構造体は下の層に戻るので、上のジェルは逆の化学反応が起きて周囲の温度を吸収する(冷たくなる)。
製造もいたって簡単で量産も可能であるとしているが、まだまだ実用するには解決しなけらばならない問題がいくつも有るが3〜4年で解決策が開発されるとしている。
記事の原文:
http://www.greenbiz.com/blog/2012/08/02/self-heating-smart-building-materials
|
|
| |
カテゴリー : 他メディアより |
Posted By : dantesforest |
|
|
|
02 Aug 2012 06:10:21 am |
日本の建築物CO2削減 |
|
|
国交省「住宅・建築物 省CO2先導事業」15プロジェクトを採択
国土交通省は、7月24日「平成24年度(第1回)住宅・建築物省CO2先導事業」の採択プロジェクトを発表した。同事業は、省CO2の実現性に優れたリーディングプロジェクトとなる住宅・建築プロジェクトを国が公募し、整備費等の一部を補助するもの。建築研究所の評価結果を踏まえ、以下の15件プロジェクトが採択された。 補助金の額はこれから精査の上決定される。
建築物(非住宅)/一般部門 新築
・名駅四丁目10番地区省CO2先導事業(東和不動産)
・ホテル オリオン モトブ 環境共生リゾートプロジェクト(オリオンビール)
・愛知学院大学名城公園キャンパス低炭素化推進プロジェクト(愛知学院)
・新情報発信拠点プロジェクト(大阪ガス)
・西条市新庁舎建設プロジェクト省CO2推進事業(西条市)
建築物(非住宅)/中小規模 新築
・エコスクール・WASEDA(早稲田大学)
・イオンタウン新船橋省CO2先導事業(仮称)(イオンタウン)・国分寺崖線の森と共生し、
省CO2化を推進する環境共生型図書館(東京経済大学)
共同住宅 技術の検証
・分散型電源を活用した電気・熱の高効率利用システムによる
集合住宅向け省CO2方策の導入と技術検証(大阪ガス)
共同住宅 戸建住宅 改修
・パッシブデザインによるサステナブルリフォーム計画(三井不動産リフォーム)
戸建住宅 新築
・晴美台エコモデルタウン創出事業(仮称)(大和ハウス工業)
・省CO2二世帯住宅推進プロジェクト(旭化成ホームズ)
・復興地域における省CO2住宅
・Zero Energy Timber Houseプロジェクト(東濃地域木材流通センター)
"住まい手とエネルギーコンシェルジュによる省CO2プロジェクト"(東日本ハウス)
・えひめの風土と生きる家
〜次世代につなぐ地域連携型LCCM住宅〜(新日本建設)
|
|
| |
カテゴリー : 他メディアより |
Posted By : dantesforest |
|
|
|
ページ: Prev 1 2 3 ...155 156 222 223 224 Next |