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23 Mar 2012 06:02:19 am |
ビッグデータ |
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持続可能社会のバックボーンとなるスマートグリッドに必要な技術
何億と言う情報のビットが建物、車、工場、倉庫、会社、政府、代理店、銀行、クレジットカード、信号、スマートグリッド、携帯電話、がLANで、WiFiで接続されており、送られ、受け取られ、複製され、記憶されている。
携帯端末は100億台を突破し、その一台一台はパワフルなコンピュータである。IDCによると2011年に2ゼタバイト(Zetta Byte=10の21乗byte) 20垓(がいは京の上の単位)バイトの情報が世界で記憶された。IBMによれば25億ギガバイトの情報が毎日作られている。これらを扱うのがビッグデータの世界である。ビッグデータでは128bitのアドレス空間で計算や情報交換が行われる。
IT業界では、この技術は持続可能社会のスマートグリッドには必要不可欠であるとしている。
いろいろな種類の発電プラント、家庭の屋根のソーラー発電機、家庭の風力発電機、その他の形態の小口発電設備、電気自動車(EV)などの情報がすべてスマートグリッドに繋がれる。
このビッグデータを研究する為にIBMはミネソタの30万平米の自社工場に25万個のセンサーを設置して、15分毎に250万個のデータを集めている。1日に2400万データが集められている。マイクロソフトはレーモンドのパイロットプラントで1日500万データを集める実験をしている。これらは省エネビル管理の情報である。
これらは固定されたセンサーからの情報であるが、将来はEVに設置された情報端末は、他のEVとの情報交換、スマートグリッドとの情報交換、位置情報、道路情報、安全情報などのやりとりがリアルタイムで行われるので、情報量は更に増える。
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22 Mar 2012 09:59:34 am |
ファクター4とファクター5 |
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政策立案者はファクター5を読むべき
ファクター5では数々の実例を挙げ、80%の効率アップが可能であるのみならず既に何人かの先駆者たちが実行している事を報告している。
これらを実行する事で殆ど全ての分野で劇的な効率改善と省資源が可能であり、新しい経済社会の発展が有ると説明している。
実は、このメッセージは15年前にフォン・ヴァイツゼッカー教授は前著「ファクター4」で述べていた。ファクター4では50の実例で資源を4倍に使う方法を述べていた。
著作チームのAmory Lovinsは実際にリッター26kmの燃費のハイパーカーを作って走らせて見せた。チームはこれで世界中の自動車メーカーは低燃費車で競争を始めると期待を膨らませた。果たして結果はどうであったか?
アメリカの自動車産業は新しいカテゴリーSUVを作りだした。その代表格のハマーはこれまでの車の倍の燃料を消費したが、サブプライムローンで郊外に建てた建売住宅からの長距離通勤と言うライフスタイルにマッチしてSUVは一世を風靡してブームは世界へと広まった。
また、ファクター4が警鐘を鳴らしたフードマイレージも顧みられる事も無く増え続けた結果、運輸部門の燃料消費もこれまでにないほど増加した。結果として地球環境はこれまでにないほど悪化した。
一体、何が間違ったのか?
殆どの人は「何もまちがっていない」と答えるだろう。この間中国を牽引役に世界経済は成長を続け、それを市場は享受した。
経済が順調に進んでいる限り人々は環境問題には興味を示さない。企業は環境問題より売上と利益の増加に集中するものなのだ。
リーマンショックが起きた時、人々は又、持続可能性について考えるようになったが、経済が発展する時には環境対策が停止すると言う時間のロスを起こさせない仕掛けが必要である。奇跡の惑星地球にはもう時間が無いのだ。
環境問題は市場には任せてはおけない。ここにこそ国家の指導力が必要だし、国家の存在意義が有る。
ファクター5にはその解答が書かれている。政策立案者には是非読んでもらいたい。
ファクター5(英文)はAmazon.com等で購入できる。次はそのURL。
http://www.amazon.co.jp/Factor-Five-Transforming-Improvements-Productivity/dp/1844075915 |
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21 Mar 2012 06:46:04 pm |
最近のモーターショウから |
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乗用車の小型軽量化は本物のトレンドか?
GreenBiz.com 2012-03-12から
3月8〜18日までスイスで開かれていたジュネーブ・モーターショウでは各社が燃費の良さとCO2排出量の少なさを競っており、自動車業界が持続可能性社会へとハンドルを切っているように見えた。
これは、原油の値上げによる世界的なガソリン価格の高騰によるのが一つの理由で、もう一つの理由は欧州で導入されるCO2排出量に応じて課せられる炭素税が影響していると見られる。
今までは考えられなかったことは、ポルシェが燃費の良いディーゼルエンジンを搭載した車を発表したり、フェラーリが最新V12エンジンの燃費の良さを宣伝している事で有る。
これまでのモーターショウで目に付いたECOの文字が余り見当たらなくなった代わりに、CO2の排出量を大きく前面に出すメーカーが多かった。展示車のドアーに1kmあたり○○グラムとペインティングした展示車が目についた。(写真)
全体的に小型軽量化が進んでいる。これが本物のトレンドであってもらいたいものである。
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20 Mar 2012 09:03:38 am |
セメント産業の省エネ |
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エネルギー価格に影響される企業の省エネへのモチベーション
セメント産業は重工業の中でも鉄鋼と並んで環境負荷の大きな産業である。セメント産業だけで世界のGHG(地球温暖化ガス)排出量の5〜8%を排出している。2005年には18億トンのGHGを排出した。
図はセメント1トンを製造する為に排出されるGHGの量を地域別に表したものである。世界の平均は0.22トンのCO2換算の排出量である。
これを見て気付くのは、国の持つ技術レベルや文化レベルとGHG排出量は必ずしも一致しないと言う事で有る。アメリカは後発開発途上国が多いアフリカよりも悪い。
中国のように建設ラッシュが起きている国では、国全体のGHG排出量の25%がセメント産業から排出されている。先進国にあってもセメント産業はいまだに大口のGHG排出源であり、1990年に較べて2007年には34%も増加している。
日本は、ドライキルンしか使わず、予備ヒ―タで予熱するなどしてセメント生産の効率化を追求した事で3.1GJ/tonと言う高効率を達成している。日本はエネルギー源は100%輸入に頼っており、それに加えて多額の税金が燃料には課せられている事で、エネルギー価格レベルは世界最高水準である事から、日本のセメント産業は競争に勝つためにはエネルギー効率を上げる以外に方法は無かったのだ。
これを見てもファクター5でフォン・ヴァイツゼッカー教授が主張するエネルギー価格を人為的に高く誘導する事が省エネを推進する力となり得る事が分かる。
200年前の産業革命と同時に英国で発明されたポートランドセメントはライムストーンを高温で焼く製造法の為に膨大なエネルギーが必要である。これに対し、古代エジプト時代にはピラミッドの建設に、ローマ時代にはコロッセオ等の建築物に使われてきた4000年の歴史が有るジオポリマーセメントは製造にエネルギーを必要としない。これに代えればファクター10でも達成が可能である。
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19 Mar 2012 01:11:37 am |
国際政治と地球環境 |
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冷戦の終結が地球温暖化対策を遅らせた
3月18日のBadische Zeiung(バーデン新聞)電子版に掲載されたフォン・ヴァイツゼッカー教授のインタビューから抜粋して紹介する。
BZ(記者): ヴァイツゼッカーさん、あなたは飛行機を良く使っていますが、飛行機を利用する事に環境学者として後ろめたさは感じませんか?
W教授:当然感じます。航空機は地球温暖化には最悪の乗り物です。それにも拘わらず私は世界中の会議に出席する為に飛行機を使います。それは、中国、インド、ブラジル等、今インフラを作ろうとしている国が、将来、巨大な地球環境の敵となってしまわないようにする為に働いているのですから、私の航空機利用は許されると信じています。
BZ: 20年前にリオで締結された気候変動枠組条約は、「国際的な協調はするが、自国の経済を損なわない程度にと言う条件付き」でしたが、これは20年経った今どうなっていますか?
W教授: それにより悲劇が生じています。1992年当時、私はリオの会議に深く関わっていましたが、当時地球温暖化問題、持続可能性についてかなり突っ込んだ議論がされ、大変手ごたえのあるものでした。その実行の為には世界は年間50兆円の支出をするはずでした。しかし、それは起きなかった。
BZ: どうしてですか?
W教授: 1990年当時は国家がまだ力を持っていました。市場は国家の定めたルールに従っていました。それは冷戦が存在していたからです。市場は共産主義からの波を防ぐ防波堤の役目を国家に求めていました。その為に企業は国家に協力していました。共産主義国家が崩壊し、資本家は国家と協調する必要が無くなりました。企業は株主にしか責任を感じなくなってしまいました。企業は国家に対し税金を下げなければ国を出て行くと脅して税金を下げさせました。これが税金が安くなるスパイラルの始まりで、こうして国家の財政は急激に悪化し、その為にリオでの約束を果たす事ができなくなった。
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