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18 Mar 2012 07:13:04 am |
照明の省エネ効果 |
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LEDに交換するだけで原発はいらなくなる
出力200万kWの発電所1000基分の電力を消費する照明は省エネを始めるのには大変に簡単な分野でもある。電球をLEDランプに交換するだけでファクター5が達成できる。つまり、もし今すぐに白熱灯を全部LEDに換える事ができたら、地球上の全ての原発を直ちに停止できるのである。
白熱灯が電気から光に変換しているのは1.6〜2.6%だけで残りは熱になって大気を暖めている。それに対し蛍光灯は5.9〜16.1%であり、LEDは2.9〜14.6%である。まだ開発途中の技術であるLEDの変換効率はこれからもっと向上すると言われている。
昔からなじみの60Wの白熱灯が出す光の量は約800ルーメン(Ln)である。これを基準に比較表を作って見た。
この中で最長寿命のLEDの4万時間を点灯した場合の比較表である。価格は現在市販のランプの価格で計算してみた。白熱灯では電気代が55200円になりトータルコストで最高となる。蛍光灯やLEDとの差が歴然である。
蛍光灯には水銀が含まれており、別途回収して水銀をリサイクルする必要があるのだが、現状ではリサイクルされているものは13%に過ぎず残りは埋め立て処分されて環境汚染を起こしているので、環境負荷の点からLEDへの切り替えが望まれるが、初期投資が蛍光灯900円に対しLEDは7000円とまだまだ高価である。しかし半導体製品であるので量産効果は大きく市場の拡大と共に価格は必ず下がる。 |
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17 Mar 2012 12:05:39 pm |
照明の省エネ |
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アメリカ、日本は無駄に照明を使っているとしか言えない。
照明が消費する電力は大変大きく、世界で年間約2000テラワット時(TWh)を消費している。これは最新型の発電所(一基あたり200万キロワット)の1000基分の電力量である。その燃料費は石油換算で年間20兆円を上回り、排出するGHG(地球温暖化ガス)は約18億トンである。
以上は電気を光源に使っている国々の事であるが、世界には石油や、ローソク、木材を光源に使っている人達が3人に1人の割合でおり、そこでは3600ペタジュール(PJ)の燃料が燃やされ2億5000万トンのCO2が排出されているが、そこで得られる光の量は白熱電球の20%でしかない。
照明の内訳は世界平均で住宅28%、サービス48%、産業16%、道路その他8%となっている。
主な国別の照明電力は資料が1997年のものしかないが、アメリカ450TWh、日本146、中国122、ドイツ68、英国57、インド55、ブラジル47であるが、これを人口一人当たりに計算しなおすと、アメリカ1679kWh/年/人、日本1164、英国830、ドイツ823、ブラジル281、中国99、インド57に変わる。これを端的に示しているのがNASAが撮影した夜の地球の写真である。
真っ黒に見える地域には30億人の後発発展国が有る。その暗黒にソーラーパネルとバッテリーとLEDランプを組み合わせたソーラーランプを手作りで設置している最貧のおばあちゃん達「ベアフット・カレッジ」の話は1月12日のブログに書いたので読んで戴きたい。
夜の地球を拡大してご覧になりたい人は次のURLで見ることができる。画面が開くのに暫く時間が掛ります。開いたら画面上でマウスをクリックすると更に拡大ができます。
http://www.solarviews.com/raw/earth/earthlights.jpg
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16 Mar 2012 05:59:20 am |
車の省エネデザイン |
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革命的なデザインを行うのに必要な戦略
昨日に引き続き車の設計の話である。ファクター5が提案する設計戦略では、まず車体重量を安全性能を考慮した上で、最軽量な車体の設計を行うことから始める。
次に推進系であるが、軽くなった車体を動かすのに十分かつ最小・最軽量のパワートレインつまり、エンジン、クラッチ、変速機、プロペラシャフト、ディフェレンシャルギアの最小化設計を行う。
次にシャーシー設計は軽くなった車体と推進系を乗せるシャーシーの最小化を設計する。電装部門はここまで設計された全ての仕様を考慮に入れながら最小化・最軽量化を設計する。整備の為の設計と空力設計はそれぞれ最小化を目的に設計をする。
ロッキーマウンテン研究所はこの設計戦略を用いてハイパーカーの車重を52%軽減する事に成功している。
車体は低密度高張力のカーボンファイバーやケプラーと言った新素材を取り入れる事で安全性を保ちながら軽量化を行った。軽量化された車体を推進するには推進系の転がり摩擦係数が減る為に車体が軽くなった割合以上にエンジンの出力は小さくて済むと言うように掛け算で軽量化が進み大幅な軽量化が可能となる。
従来の設計方式は短期間で新デザインを行うのに適しているが、画期的な変革を行うには柔軟性に欠ける。この方式ではデザイン全体の時間は掛るが画期的な変革が可能である。
しかし、実際の自動車産業では、この設計変更に基づく生産設備の変更、冶工具の設計、生産管理体制の変更、品質管理設備と体制の変更など工場全体にわたる大幅な変更が生じる。
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15 Mar 2012 12:35:42 am |
乗用車の軽量化 |
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ドラスティックな軽量化は望めない現在の設計体制
GHG(地球温暖化ガス)排出の22%は運輸部門である。その内44%は乗用車が占めている。乗用車は今後中国、インド等の開発途上国で爆発的な増加が見込まれている為、2010年には世界で年間5千万台が生産されたが、2020年には7千2百万台が生産される事になる。これらの新車は大幅な軽量化、エンジンの小型化が図られなければならない。
従来の自動車の設計は図で示すように、車体設計、パワートレインと呼ばれる推進系、シャーシー、電装系、整備、流体力学がそれぞれ現有の技術に改善を重ね現時点で最高の効率を達成できる成果を持ち寄る形で行われている。
各部門が割り当てられた設計要素の開発に集中する事で専門化の効果を最大化するようにデザインされた分業化の製品開発と呼べる組織で設計し、パフォーマンスを最大化する方法である。
しかし、この方法では車重を大幅に軽量化すると言う目標を設定しても、各部門ごとに現有技術に基づいた改善の積み重ねを行っても他部門との擦り合わせを考えると従来の仕様から大きくかけ離れた設計は行えないので、革命的な改善は期待できない。
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14 Mar 2012 04:10:55 pm |
アメリカの自動車燃費 |
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ガソリン代の高騰でやっと燃費を気にするようになったアメリカ人
現在、自動車保有台数のトップはアメリカである。アメリカの燃費基準は図のように大変悪く日本とEUの半分を少し上回る程度である。
アメリカの自動車の燃費は、現在日本やEUで既に開発され実施されている燃費向上の為の対策を導入するだけで、開発コストをかけることなく25%の燃費向上が可能である。この対策の為に必要な車両価格のアップ分は、節約される燃料代の1年分足らずである。
現在、日本やEUの自動車メーカーが開発している車両の軽量化、小型化、低燃費エンジンは更に50%の低燃費化を可能にする。トヨタとホンダのHEV(ハイブリッド車)は既にこの目標数値を上回っている。
但し、日本車や欧州車はアメリカの都市部では受け入れられているが、地方では需要が異なる。(2011年10月27日を参照)ロッキーマウンテン研究所によるとアメリカで好まれるSUVをHEV化した場合の燃費の向上は70%が可能であり、その為の車両価格の上昇分は2年間程度の燃料代の節約分で回収できるとしている。
しかし、実際自動車のセールスをしている人の話を聞くと、やはり車両価格は購入者にとって購入決定の際の重要な条件となるとの事で、例え維持費が安くなる事が分かっていても高い車は不利であるとの事であった。やはり燃費向上分は環境税を燃料価格に反映させて、燃費の良い車を購入する消費者にインセンティブを与える「エコカー減税」が必要となる。オバマ大統領の古い車を買い替えると4500ドルが補助されるスクラップ・インセンティブは好評で数週間で予算を使い果たし、補正が組まれるほどであったが、やはり政府による環境保護の為の施策は有効である。
現在、アメリカではガソリン価格が4ドル/ガロンに近づくほど高騰しているのが幸いして大型車よりも中型、小型車の売れ行きが良くなっているのは良い事で有る。
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